kintoneとLINE WORKSの連携で電話内容の通知を効率化|ナガイホールディングス株式会社さまのアプリ開発事例
みなさんの職場では、各所から受けた電話連絡をどのような方法で担当者に引き継いでいるでしょうか。
手書きの付箋やメモが現役の会社さまもあれば、それはさすがに卒業して、営業管理システムに連絡履歴を残しつつ、個別で社内メールやチャットを送るケースも多いかと思います。
営業管理システムと社内のチャットツールを併用する方法の場合、相手の連絡先や用件など同じ内容を何度も入力しなければならず、あまり効率的ではありません。
また、営業管理システムをkintoneで運用している場合には、人によっては通知が常に「99+」と表示されており、システムの通知だけでは重要な連絡を見落としてしまうこともあります。
そこで本記事では、kintoneとLINE WORKSを連携することで、電話メモの共有を効率化したナガイホールディングス株式会社さまの事例を紹介します。
「大事な通知だけ区別して受け取りたい」「kintoneの通知機能では埋もれてしまう」という方は、是非ご覧ください。
▼kintone for LINE WORKSについての動画はこちら!
目次
電話メモの共有にはkintoneとチャットの入力が必要……二度手間をなくしたい!
ナガイホールディングス株式会社さまは、主に名古屋市で粗大ごみの回収や廃棄物の一元管理などの事業を営んでいる企業さまです。
6つのグループ企業があり、廃棄物の処理から資源のリサイクルまで、お客さまのあらゆるニーズにワンストップで対応されています。
ナガイホールディングス株式会社さまでは、以前からkintone(キントーン)やLINE WORKS(ラインワークス)を導入されており、電話メモの共有にもこれらのツールを活用していました。
具体的には、事業所で電話を受けた人がkintoneに相手の名前や連絡先、内容などを登録したうえで、別途LINE WORKSのチャットを使って担当者に報告する、という流れです。
しかしこの方法の場合、電話を受けるたびにkintoneの登録とチャット送信という2つの作業が発生してしまいます。
チャットでは毎回「お疲れさまです。先ほど〇時〇分に、〇〇さまから〇〇の用件でお電話がありました。折り返しのご連絡先は…」というように、一から文章を作成しなければならず、受け取った側も全文を読まなければなりません。
また、電話メモの共有は平均すると1日に20件程ですが、チャットの送信忘れや見落とし、打ち間違いなど、ヒューマンエラーが起きることもありました。
そこでナガイホールディングス株式会社さまは、電話内容の引継ぎを最適化したいと考えられました。
実現したいことは大きく2つです。
1つは、kintone登録とチャット送信という二度手間をかけるのをやめること、もう1つは、チャットの送信忘れや通知の見落とし、打ち間違いといったヒューマンエラーを防ぐことです。
これらを実現するため、今回は、通知機能のカスタマイズができる「kintone for LINE WORKS」を使うことにしました。
kintone for LINE WORKSの特徴とは
kintone for LINE WORKSは、kintoneで管理しているデータやタスクの情報と、LINE WORKSを連携するためのツールです。
kintoneの内容をLINE WORKSに連携する「通知機能」と、LINE WORKSで送信した内容をkintoneに反映する「チャット登録機能」があります。
ここでは、電話メモ共有に使った「通知機能」の特徴や具体的な活用例を紹介します。
まず、kintone for LINE WORKSの最大の特徴は、kintoneの情報を任意のLINE WORKSアカウントやグループに通知できることです。kintoneのアカウントを持たない人であっても、LINE WORKSのアカウントさえあれば情報が共有できます。
通知の件名や本文は自由に設定できるので、チャットをひと目見ただけで用件が分かるのもメリットです。
この他、重要なタスクについて「毎日」や「1時間おき」にリマインダー通知を送ることも可能です。
具体的な業務で言うと、以下のようなシーンで活用できます。
- 電話メモが登録されたら通知する
- 案件のステータスが変更されたら通知する
- 金額が100万円を超える稟議が申請されたら通知する
- 納期が3日後に迫ったら通知する
通知設定をしておくと、何度もkintoneを開いて進捗を確認する必要が無くなり、LINE WORKSの通知を待つだけで良いという状態を作れます。
kintone for LINE WORKSは、kintoneアカウントを持たないアルバイトスタッフや社外メンバーがいる組織で、情報を共有するのにぴったりのツールです。
また、そもそもkintone通知の量が多すぎる方や、重要なものだけピックアップしたい方、メール通知では埋もれてしまう方も、通知を整理しやすくなります。
さらに、定型の通知文では内容が分からず、結局kintoneのレコード詳細を開くことが多いという方にも、ぜひおすすめしたいツールです。
kintoneの通知をLINE WORKSに連携する方法
ここからは、ナガイホールディングス株式会社さまで実際に行ったkintone for LINE WORKSの具体的な設定方法について解説します。
前提として、kintone for LINE WORKSはプラグインではなく、JavaScriptによるカスタマイズで動作しています。
プラグインの場合、設定する通知の数等が多くなるとどうしても動作も重たくなってしまいますが、kintone for LINE WORKSの場合には「通知設定アプリ」にレコードとして通知条件を登録していくため、そういった心配はありません。
通知条件アプリに実現したい通知の条件を入力することで、パラメーターを設定できる仕組みになっています。
通知の対象となるkintoneアプリのIDや通知のタイミング、通知するLINE WORKSのbot、通知内容などを設定していきます。
ここでポイントになるのは、通知内容について、定型文とkintoneデータを組み合わせて、自由に設定できるという点です。
例えば、電話メモの共有であれば、1行目は「電話メモが追加されました」という定型文を入れ、2行目以降に「依頼人名・用件・折り返しの連絡先」などのkintoneデータを参照して入れることができます。
kintoneデータを参照したい部分は「{%フィールドコード%}」と入力することで、自動的に通知文を作成してくれます。
今回は電話メモの通知がテーマですが、もちろん他のkintone通知にも応用できます。
例えば、案件情報が更新された際の通知に使う場合には、1行目に「案件情報が追加されました」と入れ、2行目に「顧客名、案件名、詳細情報」などのkintoneデータを参照する、といった運用が可能です。
通知設定用アプリの使い方については、こちらの動画でも詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
kintoneに登録するだけで、LINE WORKSに分かりやすい通知が届く環境を実現
ナガイホールディングス株式会社さまは、kintone for LINE WORKSの導入により、電話を受けたときはkintoneにさえ登録すれば、簡単に担当者にも電話メモを共有できる仕組みを実現されました。
以前のように、わざわざチャットで文章を作成する必要がなく、大幅な時間短縮になりました。
忙しいときでも、チャットを送り忘れることがありません。
また、報告を受ける側も「電話メモ」や「kintone通知」専用のLINEグループで届くため、通知が溜まっていても見落としを防げるようになりました。
LINEのチャット画面では、電話の相手や用件、連絡先などが端的に表示されるため、誰が報告しても同じようにひと目で分かるのもメリットです。
kintoneの通知をLINE WORKSに連携することで報告業務を効率化しよう
ナガイホールディングス株式会社さまでは、以前からkintone for LINE WORKSの「チャット登録機能」を使われていましたが、今回導入した「通知機能」の方が実務に馴染みやすく、さっそくフル活用されています。
kintoneの通知機能は多くのアプリで使えるため、今後も利用範囲を広げていきたいとのことでした。
コムデックでは、kintoneとLINE WORKSを連携するサービス「kintone for LINE WORKS」を提供しております。
基本的な操作・設定方法はもちろんのこと、組織の課題に応じた活用方法もご提案できますので、是非お気軽にご相談ください!