営業管理をスプレッドシートからkintoneへ移行し集計・入金管理を効率化|株式会社アクティブさまの導入事例
営業管理や案件管理にスプレッドシートを使われている企業さまは少なくありません。
スプレッドシートはコストをかけずに手軽に導入でき、誰でも扱えるのがメリットです。
しかし、管理すべき情報が増えてくると、ファイルやシートの数も増えて扱いにくくなり、集計や分析の効率も悪くなってしまうのが難点です。
「数値管理のために、何時間もかけて数字を切り貼りしている」という方も多いのではないでしょうか。
案件数や従業員数が一定のラインに達したら、業務管理システムを導入するのがおすすめです。
そこで今回は、営業管理にkintoneを導入し、効率化を実現した株式会社アクティブさまの事例を紹介します。
案件管理の効率化はもちろん、リアルタイムで営業の進捗や売上を把握したいという方も、ぜひご覧ください。
目次
事業が拡大してスプレッドシートでの管理は限界に……営業管理をkintone化したい!
株式会社アクティブさまは、Instagramの使い方やマネタイズ方法を教える「バズカレッジ」の運営や、インフルエンサー向けのコンサルティング事業などを手掛ける企業さまです。
Instagramの運用だけでなく、最新のAI技術を活用した分析も行われており、2022年の会社設立以降順調に事業を拡大されています。
現在の会員数が6,000名を超える株式会社アクティブさまは全国に100名以上の営業担当を抱えており、これまで案件の進捗管理や入金管理は全てスプレッドシートで行われていました。
利用料の分割払いにも対応していることもあり、毎月の入金確認の件数は相当な数にのぼります。
また、売上をはじめとする数字もスプレッドシートから1つずつ拾わなければならず、担当者が手作業で集計するのは限界に近づいていました。
このような現状を改善すべく、株式会社アクティブさまでは以下のような環境を実現したいと考えました。
- スプレッドシートでバラバラに管理している営業管理の情報を、業務管理システムで一元管理して、集計の手間を減らしたい
- 受注した顧客情報をリアルタイムで分析して、営業戦略に反映したい
- 入金管理の手間を減らしつつ、精度も向上させたい
これらを実現できるシステムを検討した結果、さまざまな業務管理アプリが簡単に作れるkintone(キントーン)を導入することにしました。
スプレッドシートをkintoneへ移行する流れ
株式会社アクティブさまでは、次のような流れでスプレッドシートをkintoneに移行しました。
- 現状のスプレッドシートによる運用を整理・分解
- 課題の共有
- 改善策の模索
- 新たな業務フローやkintone運用のフローの構築
- 試行運用
- 改善
- 本運用
- ダッシュボードの構築とデータ分析
まずは、スプレッドシートで何をどのように管理しているのか現状を把握したうえで、問題点を洗い出します。
次に、どうすれば問題を解決できるのかを考え、kintone活用をふまえた新しい業務フローを構築します。
具体的には、営業リストや商談対応履歴、売上集計用の項目を管理する「案件管理アプリ」や、売上リストを管理する「入金管理アプリ」などを構築していきました。
案件管理アプリでは、スプレッドシートの一行の情報では管理しきれなかったり見にくくなってしまう情報もレコードの詳細画面で確認することができます。
他にも、案件が決まった後の入金に関する情報も案件管理から見られるようにすることで、案件に関する情報を一か所に集約することができました。
新しい業務フローとアプリが用意できたら試行運用を経て、実際に現場で使ってみてうまくいかないところや使いにくいところを調整してから本運用に移りました。
データ分析はkrewDashboardにおまかせ
kintoneアプリに最新データが蓄積されてきたところで、ダッシュボードを使ったデータ分析も開始しました。
ダッシュボードとは、データの集計結果を表やグラフで一覧表示する画面のことです。
株式会社アクティブさまは、ダッシュボードを作成したことで、売上を媒体・性別・年齢・職業・担当者など、さまざまな切り口で分析できるようになりました。
kintoneでダッシュボードを作成する方法は、標準機能からプラグインまでいくつかあります。
作り方についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneのダッシュボードとは?作り方・使い方を事例とともに解説
今回、株式会社アクティブさまでは、ダッシュボードが簡単に設定できるプラグイン「krewDashboard(クルーダッシュボード)」を活用しています。
krewDashboardなら、10種類以上の表やグラフを使ってダッシュボードを作れるほか、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で簡単にレイアウトを設定できるため、プログラミングの専門知識が無い人でも安心です。
さらに、ダッシュボード画面で表やグラフをクリックすると詳しいデータも参照できるので、分析や課題解決にも役立ちます。
試行運用しながら、使いやすいアプリにブラッシュアップ
今回、kintoneを導入するにあたって大変だったことは、全国にいる営業担当者に周知して理解を得ることでした。
株式会社アクティブさまの営業担当は100名以上にのぼるため、まずはメイン担当を決めて口頭で伝えてから、グループに分けてZoomでオンライン説明会を実施しました。
基本的な使い方は一通り説明していても、実際に使ってみると分からないことが出てくるものです。
また、試行運用を始めると、開発の時点では気付かなかった使いにくさが出てくることもあります。
営業や管理者など、それぞれの立場から「もっとこうしてほしい」という要望が出てくるため、全てに応えられないケースもありました。
そんなときは、組織全体のバランスを考えながら、どうすればみんなが快適に使えるのか、折衷案を模索していくしかありません。
現場とのコミュニケーションをとりながら、使いやすいアプリにブラッシュアップしていくことがポイントです。
営業管理や案件管理をkintoneに移行するメリットとは
株式会社アクティブさまは、営業管理や案件管理をスプレッドシートからkintoneに移行したことで、ダッシュボードを見ればひと目で最新情報が分かるようになりました。
案件の対応履歴もリアルタイムで把握できるため、問題の早期発見と対処が可能です。
また、件数が増えて煩雑化していた入金管理業務も、大幅な改善ができました。
契約時に金額と支払回数を入力することで、分割払いを考慮した入金予定が自動で作成されるため、毎月の入金管理は消込作業をするだけで済むようになりました。
一方で、kintoneを導入してすぐの頃は、移行に抵抗を示す人がいたのも事実です。
これまでのスプレッドシートでは、好きな場所にメモのようなことを何でも入力できましたが、kintoneでは「数値フィールドには数字しか入力できない」といった制限があります。
そのため、スプレッドシートよりも自由度が低く、使いにくいと感じたようです。
これについては、個人の好みよりも、全体の集計作業の効率化を優先させることが重要であるため、使いながら慣れてもらいました。
kintone導入で、事業の成長スピードも加速させよう!
株式会社アクティブさまはkintoneを導入したことで、営業管理や案件管理を大幅に効率化することに成功しました。
今後はデータの集計・分析の精度をさらに向上させて、資金繰りに使える資料もkintoneで自動作成できるようにしたい、とのことでした。
株式会社コムデックでは、kintoneの導入・運用に関するお悩みを、お客様に伴走しながら解決する「kintone伴走支援」というサービスをご提供しております。
このサービスでは、ただシステムを構築するだけではなく、背景にある課題の分析や目標の明確化、最適な解決方法のご提案、導入後の現場定着までお手伝いするのが特徴です。
「システムを導入したいけど、何から始めれば良いか分からない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
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