明日から取り組めるAI活用とCRMで「会社のファンづくり」を目指そう|IT活用戦略セミナー2024
2024年6月21日に開催されたIT活用戦略セミナー。
今年で9回目を迎えたコムデックのIT活用戦略セミナーは、ITイベントとしては三重県内最大規模にまで成長し今回も150名近いお客様にお越しいただきました。
今回は『学べるけれどワクワクもできる、ビジネスっぽくないセミナー』を目指し、生田社長が自らMCを務めた他、音響や照明の演出や受付などにもこだわりがぎっしり。
スタッフが創意工夫を凝らして、去年よりも良いものを、おもしろいものを皆さまにお届けしたいと考え準備、開催しました。
▼IT活用戦略セミナー全体については、こちらの記事でご紹介しています!
この記事では、生田社長がお伝えした、テクノロジーの進化が目まぐるしいこれからの時代に必要な「会社のファンづくりの大切さ」、そのためにコムデックがしていることと皆様に明日から取り組んでいただきたいことをご紹介します!
目次
コムデックの最近の取り組み
まず最初はお決まりの「コムデックのここ1年の変化」について。
コムデックが「良い会社作り」に向けてどのようなことに取り組んだのか、どんな失敗と成功があったのかを、皆様に真似していただきやすいように解説しながらご紹介していきました。
サイボウズ社のプロダクトパートナーに
伊勢に生まれ、ITで日本を元気にしたいという想いのもと事業を展開しているコムデックですが、近年はサイボウズ社のkintoneを使った業務改善や事業成長支援というところでお付き合いしている会社さまが多く、Youtubeチャンネル「kintone芸人」の効果も相まって「kintoneが得意な会社」と認識いただいている方も多いのではないでしょうか?
サイボウズ社からは、セールス部門とインテグレーション(構築や導入支援)部門で2つ星を獲得!
社員20名ほどの規模としてはかなりよい評価をいただいています。
最近では連携可能な製品を提供して、よりkintoneを活用できるサービスを展開できる「プロダクトパートナー」にも認定されました。
また、コムデックのこうした活動が認められ、顧客満足や経営品質などを評価する「三重県経営品質賞」の優秀賞も受賞しています。
強みは的確な情報発信力!
コムデックの強みは、スタッフ一人ひとりのkintone力の高さ、そして情報発信力です。
世の中のトレンドをデータから研究し、人々が欲しい情報・ニーズを捉えて発信していくことを得意としています。
現在は今ご覧いただいている「コムデックラボ」やYouTubeチャンネル「kintone芸人」などを展開しており、近ごろはYouTubeの影響を感じる場面も多くなりました。
イベントなどで声をかけられることが増えたほか、商談での反応も変わってきており、動画は情報発信のみならず、認知度と信頼性の向上が得られることを実感しています。
さらには、応募者の方が「kintone芸人見てます」と言ってくれる等、採用にも変化が生まれています。
コムデックがこの1年取り組んできたこと
1.Evernote → Notion への移行
コムデックで2015年から活用してきたクラウド型メモアプリ「Evernote」。
今年4月に日本法人の解散が発表されたこともあり、試行錯誤しながらNotionへの移行を実施しました。
今後、Notionへの移行や利用を考える会社さまには、当社の事例も踏まえてお手伝いができそうです。
2.海外展開
近年力を入れてきたYouTube、実は1%ほど海外からの視聴があります。
そしてついに、アメリカ・シカゴの会社でkintoneを活用するための支援がはじまっています。
3.会員限定サイト、コムデック横丁立ち上げ
情報発信にはスピード感が求められる場面が多々ありますが、YouTubeやブログ、レポートなどは仕上げるまでにどうしても時間がかかってしまいます。
そこで、すでにお取引のあるお客様に多少粗くても速く情報を届けること、伝えることができればと考えて生まれたコンテンツが「コムデック横丁」です。
コムデック内で実際に行ったことなどをもとに以下のような情報を発信していく予定となっていますので、是非ご覧ください!
- できるだけ早く取り入れたほうがいいこと
- チャレンジした中でのしくじり(前向きな)事例(ITだけでなく、バックオフィス関係も)
- おすすめのPC
最近のコムデックで大切にしていることに「0→1はできるだけしない」があります。
UIデザインや動きなどをゼロから考えることは基本的にしません。
世の中にある良いもの、多くの人に親和性の高いものを活用していくことを考えていて、これは使う側のコストも最小限にできるからです。
そのため、コムデック横丁のUIは、Netflixを参考にしています。
4.「AI活用」
AIの技術は日々進歩しています。
といっても、さすがにまだ「AIでなんでも自動化!」というわけにはいきません。
コムデックでは、新規のお客様からの問い合わせ対応にAIを活用中です。
これまで、接客・対応内容を後輩や新入社員へ共有していくためには「同行」「Zoomアーカイブの共有」などが必要でした。
コムデックでは「Front Agent」という、AIで商談の可視化・分析などを実現するツールを導入。
生田社長が相手と話した内容が単語単位で記録・蓄積・分析され、他のスタッフがおこなった商談との比較もできます。
会話中にAIからリアルタイムのサポートも受けられ、科学的なアプローチで商談の成功率をあげることが可能になります。
成長企業が取り組んでいるIT活用
続いて、コムデックの1年間の変化を踏まえて生田社長がお伝えしたのは、「成長している企業がどんなことに取り組んでいるか」です。
IT活用戦略セミナーにお集まりいただいた方は、皆成長意欲のある企業の代表や担当の方々です。
ここでお伝えしたことを持ち帰り、自社ならどうか、を考えるきっかけにしていただきました。
業務改善の先にある成長のカギ
IT活用でできること、目指すべきことは社内の業務改善だけではありません。
重要なことは「得たデータを活用し、いかに商品・サービス力を高めていくか」です。
お客様が何を求めているのか、をデータから感じて日々取り組み、自社や商品の戦闘力を高めていっている(付加価値向上している)企業が成長しています。
付加価値向上のためには、「既存事業の見直し」と「伸びしろ(可能性)の整理」が欠かせません。
既存の市場(顧客)と既存の商品 に関する新たな可能性をしっかりと確認したうえで、既存商品のアップデートや新規商品の開発、新規市場の開拓などをしていく必要があります。
コムデックではこういった新たな挑戦を「ずらし」と呼んでいます。
付加価値を向上させる「ずらし」
では、「ずらし」にはどう取り組んでいくのでしょうか。
具体的な方法を解説していきます。
1.現状確認とパターン化、勝ち筋の確立
まずは今の状態をしっかりと見直し、パターン化して、勝ち筋を確立していくわけですが、その判断に使ってほしいものが「データ」です。
感覚やセンスなどで成功してきた会社さまほど、しっかりと現状のデータを見て分析することで、より売上を拡大し、会社を成長させる伸びしろがあります。
2.新規商品開発
新たな商品を生み出すためには、既存顧客の声(アンケート)が重要です。
今ではITを使って手軽に早く声を集めることができるため、こまめに実施してもコストがあまりかかりません。
得られたデータを元に新たな商品を検討しますが、いきなり大きく展開せず、スモールステップで進めていくことがポイントです。
3.新規市場開拓
新規市場を開拓するには、新規問い合わせの傾向が大きなヒントになります。
たくさんの新規問い合わせをキャッチするためには、情報発信が必須です。
そして、発信すべきは最も新しく、最もワクワクできるビジョンを持っているであろう社長・経営者さまです。
ちなみに、いろいろなチャレンジをしている会社は、その経験を活かしてコンサルティングやプロセス販売といった展開を考えることもできます。
そして現代では、ビジネスにおいてもエンターテインメント性の高さが可能性を広げます。
人の可処分時間を奪い合う今、BtoBもBtoCも楽しい方が人の心をつかみやすいわけです。
これらを実現するためにITを活用して取り組んでいただきたいのが「CRM(Customer Relationship Management)」と「WEBマーケティング」です。
中小企業におけるCRM
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客関係管理、すなわち顧客満足度向上に繋がるIT活用を指します。
ITを活用してお客様の考えや想いなどを管理できると得られる利益が大きく変わることを、コムデックではさまざまな場面で実感しています。
例えば、不特定多数を相手にしている地元スーパーは、特定顧客の趣味嗜好を把握したり、リピート客だと認識したりする仕組みを持ちません。
一方、Amazonなどの大手ECサイトは多数を相手にしながらも、それぞれの趣味嗜好を把握して適切なリコメンド商品を表示できる仕組みをITで実現し、ビジネスを展開しています。
これがCRM活用です。
中小企業はそういった管理が属人的になっているところが多いのですが、私たち中小企業にもCRM活用はもちろんできます。
中小企業でもCRMを活用することで以下のようなことが実現しやすくなります。
- 顕在ニーズに加え、潜在ニーズの把握に繋がり、新たな商品・市場を考えやすくなる
- サービスや商品の「個別最適化」ができる(人口減少の時代には必須)
- 好みはもちろん、顧客の声を商品に反映できる
- 感動体験を提供できる(イベントなど)
これらを実現することで自社や商品、スタッフにファンがつき、「こちらから売り込まなくても選んでもらえる」関係が構築できるのです。
中小企業のWEBマーケティング
ファンを増やすため、たくさんのお客様と付き合うためにはWEBマーケティングも欠かせません。
WEBマーケティングの強みは、改善スピードが速いことはもちろんのこと、「手に取ったけど棚に戻した」「どの情報にアクセスして問い合わせが来た」「どの情報にアクセスしてその後アクセスがない」といったことまでが把握できることです。
これは、ニーズを掴むために有効です。
「ブランド=認知ー普及」
WEBマーケティングを活用して認知度を向上させることはブランド化に繋がります。
商品を値上げできたり、会社として採用力がアップしたりと会社の成長に結びついていくのです。
WEBマーケティングを浸透させるために
WEBマーケティングに簡単かつ無料で活用できるのはGoogle社が提供しているGoogleアナリティクスですが、UIが見づらい、使いづらいことがネックです。
しかし、Googleアナリティクスのデータをkintone(日常的に使っているツール)へ連携させれば、UI面を気にすることなくデータを活用することができます。
kintoneで他の情報と同じように見られれば、各部署・各スタッフが顧客ニーズをすぐに把握できるようになります。
WEBマーケティングを社内に浸透させるためにもう一つ重要なことは「会社として継続的に投資し、チームで取り組むこと」です。
中小企業では、専門性のあるスタッフを育てていても、その変化の速さや大きさからコストがかかりすぎたり、かけたコストが無駄になってしまったりすることも少なくありません。
そんな時は、自社で育てるのではなく、知識を持つ人を取り込む、外部の企業と連携する、といった方法がおすすめです。
成長のキーになる「ファンづくり」に取り組もう!
いい企業、成長している企業にはファンが多い、と生田社長は言います。
ファンとは、商品やサービスを提供している会社・スタッフを応援している人のことです。
付き合いがあり、ニーズをしっかりとわかってくれている会社・スタッフにはファンが付きます。
テクノロジーの進化は止まりません。
全ての製品のクオリティは高まる一方で、そこでは差がつかなくなっていきます。
人口が増えない市場で成長しつづけていくためには、差別化を図り、ファンを増やしていくことが不可欠です。
情報を発信しつづけて、ファンを集めましょう。
そして、社外のみならず、社内のスタッフをファンにしていくことも重要です。
今の時代、仕事はどこででもできます。どんなビジョンを持ち、どのように展開していくのかをしっかりと発信し、社内外にファンを増やしていくことが中小企業の成長には必須だという話で2024年のIT活用戦略セミナーは締めくくられました。
是非皆さんも、今回お伝えした「コムデックの成長のポイント」を参考に、ファンづくりに取り組んでみてください!