コムデックの根本ノウハウ大公開!業務改善・事業推進を成功に導く5つのステップとは
コムデックでは4か月に1度、弊社のお客様向けに『DX担当者勉強会』を開催しています。
DX担当者勉強会では、人時生産性の向上や新規市場の開拓、新しい商品・サービスの開発、お客様のファン化、従業員満足度の向上、賃上げなどに取り組みたい企業様が、それらを通して「良い会社作り」を目指すことができる考え方や手段をお伝えするものです。
第26回となる今回のテーマは『コムデックが提供している根本ノウハウ大公開』。
これまでコムデックがお客様とともに業務改善を進め、効果を出してきた根本的な考え方や取り組み方のノウハウやポイントを余すところなくお伝えしました。
どうすれば業務改善を進めることができるのか、単なるツール導入だけで終わらない業務改善・事業推進はどうしたら実現できるのか…気になる方はぜひご覧ください!
目次
持続的な企業成長を実現するために必要なこと
ITを使って業務効率をあげたり、コミュニケーションを円滑にしたりすることは会社にとって重要です。
しかし、企業にとって本当に必要なことは単なる業務改善ではなく、「どう成長していくか」「どう付加価値をあげていくか」「既存顧客や地域に求められるためにはどんな存在になっていくのか」を考え、実現していくことではないでしょうか?
業務改善だけでは自社の成長や売上の増加にはなかなか繋がりません。
一時的に成果は上がるかもしれませんが、持続的に成長する企業となるためには「目標設定」と「進捗管理」、そして「さらなる挑戦」が必要です。
目標、と言われて真っ先に思い浮かぶのが「中期経営目標」の方も多いかと思います。
以前は、中期目標と言えば、5年(60か月)が基本でした。
しかし、今から5年前を振り返って考えて見ると、当時kintoneをはじめとするITツールをここまで活用していた企業はほとんどいないのではないでしょうか。
何が言いたいかと言うと、「5年先」の目標を今考えても、社会がもっと速いスピードで変化している場合には適切な目標ではなくなっている可能性が高いということです。
近年はAIの進歩もめざましいため、1年(12か月)~1年半(18か月)のスパンで目標を定め、細かくPDCAを回していくことが重要になってきています。
この「細かくPDCAを回す」ための記録・集計・グラフ化・分析は、従来はコストのかかる大変な作業でした。
しかし、kintoneがある程度定着していれば、これらは自動化が可能です。
事業成長のために必要な数字、お客様への貢献度合いなどが見える化できていると、目標に対する自分たちの進捗がわかるため、このまま進めるか方針転換すべきかを判断して次の挑戦を考えることができます。
推進を実現する5つのステップとは?
それでは、どうすれば「目標設定」「進捗管理」「さらなる挑戦」を考え、実行していくことができるのかと言うと、コムデックでは次の5つのステップが重要だと考えています。
事業推進を促す5つのステップ
STEP1. ありたい姿のヒアリング(明文化)
STEP2. 現状の経営課題の棚卸
STEP3. 課題解決の仕組み構築と定着(データ収集と可視化)
STEP4. 効果検証と課題分析
STEP5. 新規施策の検討と実施(挑戦)
ここからは、それぞれのステップについて詳しくご紹介していきます。
STEP1:ありたい姿の明文化(具体化)
はじめにおこなうのは「ありたい姿」を具体化、明文化することです。
「ありたい姿」とは、企業のミッション(理念やパーパス)に対して、〇年度にどうなっていたいのか、〇か月後はどこまで達成していたいのか、というビジョンを指します。
先ほども述べたように、5年後を明文化することは難しいため、まずは自社が1年(12か月)~1年半(18か月)先に周囲からどのように見られていたいかというビジョンを考えます。
ビジョンを考えるときに気を付けたいのは、社長の想いが大きく出てしまいがちなこと。
もちろん社長の想いは大切ですが、次の3つの手順でありたい姿を考えていくことが重要です。
- 課題から逆算して考える
- 現状を認識する
- 創業から現在にいたる経緯を整理する
課題から逆算して考える
課題から自社のありたい姿を考えるためには、企業や業界がこの先どうなっていきそうかをまず考える必要があります。
課題を考えるときには、社会課題と顧客課題の二軸で考えるのがおすすめです。
社会課題についてはPEST分析等のマーケティング分析のフレームワークを活用しましょう。
PEST分析は、企業・業界を取り巻く環境要因を4つの視点から分析するものです。
この時、ChatGPTを使うと世の中の情報を集めて一般的な状況の整理をしてくれるため、PEST分析の取っ掛かりを得やすくなります。
そして、出力されたものを見ながら、自社の事業の状態に合わせて優劣をつけてフレームワークに落とし込んでいきましょう。
現状を認識する
次に、自社が置かれている現状を整理しましょう。
現時点で自社の戦闘力は競合他社と比べてどのくらいなのかを以下のようなポイントで俯瞰で見てみます。
- 差別化(自社のアピールポイント)
- 自社の不足部分(競合にある魅力で自社でも取り入れたほうがよいこと、伸びしろ)
- ベンチマーク企業(目指す姿)
特にベンチマーク企業は、しっかりと検討するのがおすすめです。
自社が目指すものに近い成功事例を持つ先輩企業や、類似サービスを提供して成功している企業を見つけることで、ありたい姿を具体的にイメージすることができます。
また、現状認識のためにぜひ取り組んでいただきたいこととして、ビジネスモデルの整理があります。
コスト収益・価値・魅力の認識は、どれだけベテランの社員同士でも大なり小なりズレがあるものです。
「コストと費用」「価値」「顧客接点」を徹底的に整理して、組織内で共有しておくことがキーになります。
コムデックでは、このビジネスモデル整理のお手伝いもしています。
創業から現在にいたる経緯を整理する
今はAIが新しいコンテンツを瞬時に無限に作ることができます。
しかし、人にどこまで響くのかは、また別の問題です。
自社のサービスやコンテンツにAIにできない部分があればあるほど、AIに負けにくくなります。
では、AIにできない部分とは何か。
それは、場所、時間、歴史、思い出、関係…といったものです。
これを探すために、自社のスタート地点やこれまで大切にしてきたこと、逆に「やらない」と決めてきたことを整理します。
整理できた内容を社内に共有することで、それぞれが会社の方針や動きの背景を理解でき、自社の強みを見つけることに繋がります。
STEP2:現状の経営課題の棚卸
STEP1で「ありたい姿」が具体的に定まったら、続いて自社の「経営課題」の棚卸しを行い、ありたい姿に向かうための活動として重要なものを整理していきます。
では、そもそも「経営課題」とはなんでしょうか。
コムデックでは、経営課題は以下の考え方で導き出せると考えています。
経営課題 = ありたい姿(STEP1)- 現実(現在地)
現実とありたい姿の間の差こそが経営課題です。
中小企業の経営課題にあがるものの具体例としては、収益性向上や人材育成、賃上げ等を挙げることができます。
STEP1で「ありたい姿」をできるだけ具体的にしておくことで、その差分(=経営課題)がはっきりとしてきます。
経営課題の棚卸しのやり方
経営課題を棚卸しするときには、以下の手順で進めるのがお勧めです。
- 今、自社でやっていることを具体的に書き出す
- やっていることの目的を明確にする
- ありたい姿を実現するため今後の方針を決める
- ありたい姿を実現するため目的をアップデート
- ありたい姿を実現するため活動内容をアップデート
- KPI(Key Performance Indicator)を決める
まずは、自社の取り組み(情報提供、アフターフォロー、社内勉強会…)、プロジェクト、会議などを具体的に書き出します。
書き出したものに、目的(なぜやっているのか)を書き足していきましょう。
ここまでできると自社の現在地がはっきりし、経営課題が見えてくるので、その経営課題を解決して事業の成長を実現するために、今後どういう方針でいくべきなのかを考えます。
今後の方針が決まったら、ありたい姿を実現するたに目的と活動内容をアップデートしていきます。
今やっている活動の目的はありたい姿を実現できるものなのかを見直し、必要に応じて修正していきましょう。
目的が変われば、今後どういう活動を強化したり、変化させたりしていくべきなのか、が見えてきます。
ここまでできたら、重視すべき、評価すべき指数はこれまでの基準でよいのか?というところが判断できます。
見るべき数字、ゴールの数字をKPIと定めて、KPI達成のためにまた施策を検討していきましょう。
STEP3:課題解決の仕組み構築と定着
STEP1、2までがしっかりとできたら、ここからkintone等のITツールを活用していきます。
見ていくべき数字(KPI)が明らかになったことで、KPIに関するデータを収集し、可視化(見える化)することが重要になるからです。
KPIをkintoneでダッシュボード化し、従業員全員がリアルタイムの数字を追っていけるようになると、従業員の行動にも変化が現れるため社内の変革のスピードが上がります。
また、課題解決のための行動を人事評価へ落とし込めるとさらに変革が加速します。
日常業務に引っ張られてしまい、なかなか挑戦したり、違う取り組みをしたりということが難しい状況もありますが、そういった時に、kintoneを使って「自社をありたい姿に近づけるための取り組み」を明確に評価することで、結果も出やすくなります。
kintoneでのダッシュボード構築については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで営業管理を実現するkrewDashboard活用術
STEP4:効果検証と課題分析
数値を可視化できたら、ここまで行ってきた施策の効果を検証します。
KPIの記録や集計、共有はkintoneを使って自動化できるため、人は「数値に対する解釈」「次の打ち手の検討」に時間をかけましょう。
設定したKPIは、すぐには変えずに3か月は見守るのがおすすめです。
3か月見守り、軌道修正・方針転換を考えたほうがよい、という判断に至ることもあります。
そういったことも見据え、コムデックがオススメしているのが四半期発表会の開催です。
四半期発表会とは、KPIに対しての進捗確認や今後の目標に対する進捗・状況などを話し、数値と解釈を社内に伝えるものです。
軌道修正や方針転換がある場合にもこの場で伝え、社内全体で考えや背景など含め同時にしっかりと共有できます。
STEP5:新規施策の検討と実施
効果を検証した結果、新たな課題が見えてきたらその課題を解決するための施策をまた実行していきます。
では、新しい施策をどう展開していくのか。
まず、「できることを確実にやる」ことは成功に欠かせません。
一方で、状況を見ながら企業として余裕のある時に「挑戦(実験)」することは伸びしろの発見や事業の広がりに繋がります。
挑戦に際して重要なのは「ずらし」の考え方です。
例えば、自社の事業の重心を「既存商品を新商品に」「既存市場を新市場に」動かす、ずらしていく、ということを指します。
新しい打ち手や「ずらし」について詳しくはこちらの記事をご覧ください!
▼デジタル化の次に行うべきこととは?世の中の流れに適応した新しい打ち手は『事業のずらし』で考える!
ずらしの結果新しい取り組みを始めた場合でも、無尽蔵にコストやリソースを使っていいわけではありません。
期限や足きりのラインを決めておき、タイミングを見逃さずにしっかり損切りをすることも経営者には求められます。
事業推進の5ステップで経営課題を解決しよう
今回のDX担当者勉強会では、コムデックがお客様とともに業務改善を進め、効果を出してきた根本的な取り組み・ノウハウをご紹介しました。
とあるお客様から、『これまでなかなか進められなかった当社の業務改善を、どうやって前進させることができたのか?そのノウハウを教えて欲しい』とのご要望をいただいたことがきっかけで決まった今回のテーマ。
これまで数多くのお客様の業務改善を進めてきたコムデックの考え方やノウハウが社内にインストールされることで、業務改善だけではなく「より良い会社」へとステップアップする一歩目となるのかもしれない、と考え、今回大公開しました。
是非皆様も参考にしていただき、自社の経営課題解決に向けて取り組んでいってください!