kintoneの日報アプリで営業活動を一元管理!|製造業 株式会社小島製作所さまのアプリ開発事例
日報は、その日の活動内容や結果、反省点、改善点などを共有する大事な報告書です。
企業によってはその日一日の工数を計算するために日報をつけているケースも少なくありません。
特に営業職では必ずと言って良いほど取り入れられていますが、エクセルやメールで日報を提出している企業さまも多いのではないでしょうか。
日報をエクセルやメールで作成・送付した場合、確認する人は1件ずつ開かなければなりません。
また、データが1日ごとに分断されてしまうため、いつの間にか情報が活用されなくなり、提出そのものが目的になってしまうケースも多いのが実情です。
せっかく気付いた反省点や改善点が次のアクションに活かされなければ、営業活動の最適化も見込めません。
これらの日報に関する課題は、kintoneで解決できます。
今回は、kintoneの営業日報アプリを活用し、物件管理との連携で営業効率をアップさせた株式会社小島製作所さまのアプリ開発事例を紹介します!
目次
エクセルの日報は確認に時間がかかるしデータを活用できない…物件管理と日報を紐づけてkintoneで一元管理したい
株式会社小島製作所さまは、名古屋市中川区に本社を構える製造業の企業さまです。
1919年の創業以来、100年以上にわたり排水システムに使う器具やマンホールなどを製造し、水回りの生活インフラを支えて来られました。
株式会社小島製作所さまでは、作業指示書の作成を効率化するためにkintone(キントーン)を導入。
以前は基幹システムのデータを元に1時間以上かけていた作業指示書作成の大幅な効率化に成功しました。
kintoneを活用した作業指示書の作成については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneと基幹システムを連携して作業指示業務を効率化!|製造業 株式会社小島製作所さまのアプリ開発事例
そんな株式会社小島製作所さまが、次にkintone化したいと考えたのが営業日報をはじめとした営業活動に関する情報の一元管理です。
株式会社小島製作所さまには営業職の社員が15名ほど在籍しており、それぞれが日々営業活動をおこなっていますが、その活動を把握するための日報管理に以下のような課題を抱えていらっしゃいました。
- 日報はエクセルで作成しメールで全員に送信し合うため、1日あたり15件のエクセルが届き、溜まっていく
- 個人ごと、1日ごとのファイルなので、全体像や案件の流れは把握できない
- 振り返るときには、エクセルをいくつも開いて確認しなければならない
- 時系列で情報を追えないため、気付けば前回のアポイントから日にちが空いているところもあり、日報が営業活動に活かせていない
当時使っていた日報では、「いつ・何をしたか」は記録されているものの、日別の断片的な情報になってしまい、その案件の前回からの流れを把握することができません。
このような日報を毎日15人分チェックして案件の状況を把握し、必要に応じて確認やアドバイスを行うのは難しく、全員分を確認しきれないこともありました。
顧客のニーズを理解し、的確なタイミングで営業活動を行うためには、案件の過程や背景を把握することが大切です。
しかし、エクセルで作成した日報をメールで提出していたのでは、情報を体系的に管理できません。
これらの課題を解決するため、株式会社小島製作所さまではkintoneを活用することで以下のような営業日報管理を実現したいと考えました。
- 営業日報でアポイントや商談、契約、納品、トラブル対応といった案件の過程が分かるようにしたい
- 物件情報を見れば、関係先に「いつ・誰が・どのような内容でアプローチしたのか」が分かるようにしたい
- 次は「いつ・何をする予定なのか」が分かるようにしたい
kintoneで営業・物件・訪問先を管理するアプリを作り日報を一元化
kintoneで営業活動を一元管理したいと考えた株式会社小島製作所さまでは、まず次の3つのアプリを作成しました。
- 営業日報
- 物件管理
- 訪問先管理
それぞれの役割と、アプリ開発のポイントを解説します。
営業日報
営業日報は、その日の活動内容を物件名やアポイントの相手とともに記録するアプリです。
物件名や訪問先に関する情報は、それぞれ次に解説する「物件管理アプリ」や「訪問先管理アプリ」から、ルックアップで取得できるよう設定します。
ルックアップとはkintoneの便利な機能の一つで、別のアプリに登録された情報を参照して入力することができます。
物件名や訪問先をルックアップ項目にすることで、入力間違いや表記ゆれを未然に防ぐことができるため、後々集計を行いたい時にも便利です。
また、入力時にステータス(案件の確度)も記録できる他、関連レコードで過去の履歴も見られるためその案件がどのように動いてきたのかを簡単に把握できます。
さらに、営業から開発部署への伝達事項も日報で記録できるようにしました。
例えば「お客様との打ち合わせで〇〇という意見が上がったので、パーツをもっと〇〇な仕様にできないか」といった内容です。
これにより、部署を超えたスムーズな情報共有を実現し、現場の声に迅速に対応できる体制が整いました。
物件管理
物件管理は、物件名や住所、採用条件、ライバルメーカーなどを記録するための、いわゆる案件管理アプリです。
関連レコードで営業日報を参照し、過去の活動履歴も確認できます。
訪問先管理
株式会社小島製作所さまのような製造メーカーの場合、1つの物件には施主や設計事務所、ゼネコンなどさまざまな関係者が存在します。
そのため、同じ物件に関する営業活動であっても、関係者のうちの誰と接触したのかを区別して記録することが必要です。
訪問先管理は、いつ・誰とコンタクトをとったのかを記録するとともに、関連する営業日報や物件管理を紐づけて表示できるアプリです。
過去データは思い切って断捨離することで管理しやすく
今回、株式会社小島製作所さまでは日報の一元化を進めるにあたって「過去の日報データは取り込まない」という決断をされました。
本来であれば過去のデータも取り込んで、営業活動に活用できるのが理想ですが、これまでエクセルで人ごと・日ごとに作成された過去データを全てまとめるとなると、膨大な時間がかかってしまいます。
もともと過去データは構造化できていなかったこともあり、思い切って断捨離することにしたのです。
これにより、大量の過去データをとりまとめたり、表記ゆれを直したりする作業が不要になりました。
過去データはkintoneに移行しないという選択をすることで、将来に向けた建設的な作業に専念し、素早く改善を進めることができました。
kintoneで日報を管理するメリット
今回のアプリ開発では、次の4つのメリットがありました。
- 日報をkintoneに移行したことで、営業活動がkintoneで一元管理できるようになった
- メールを送りあったり、エクセルを1つずつ開いて確認したりする手間がなくなった
- 1日の終わりにまとめて日報を作成しなくても、スキマ時間で都度入力できるようになった
- 案件情報が時系列で把握できるようになり、次にやるべきことも明確になった
日報を確認する側だけでなく、提出する側も効率化されたのは大きなメリットと言えます。
一方で、運用開始時には営業管理からルックアップしてくる物件管理や訪問先管理の登録が大変でした。
過去の日報データを取り込まなかったため、kintoneの日報で初めて記録する物件情報は、都度入力していくしかありません。
そこで株式会社小島製作所さまでは、kintoneの「ルックアップアプリ表示プラグイン」を利用し、なるべく物件情報を参照しやすい環境を作ることで乗り切りました。
ルックアップアプリ表示プラグインは、関連付けたアプリに該当するレコードが無い場合、ボタン1つで別ウィンドウから新規登録が可能になるというものです。
これにより、本来であればポータル画面に戻って「物件管理」や「訪問先管理」を開き直して新規登録をしなければいけないところを、日報アプリから簡単に登録画面に飛んでその場で登録できるようにすることで、初期のデータ登録の手間を軽減しました。
kinroneの日報管理で、営業効率をアップしよう!
株式会社小島製作所さまは、日報にkintoneを導入することで案件管理と紐づけ、情報の一元化を実現されました。
これにより、今までは確認さえままならなかった日報が体系化され、未来のアクションを決めるための貴重な情報源になったのです。
今後は売上の予実管理も強化して、さらに業績を伸ばすべくkintoneを活用していきたいということです。
kintone導入の効果やコムデックの支援について、お客様に率直な感想をお伺いしたインタビューを公開中!是非ご覧ください。
社内の当たり前を第三者視点で疑問視してくれるから、自分たちでは気づけない業務改善の近道をいつも教えてもらっています。
株式会社小島製作所さま
⇧⇧600記事/250動画のコンテンツがあるコムデックラボから製造業に関する業務改善を学ぶ
コムデックでは業種にあわせた業務効率化の
支援を行っております!
お問い合わせはこちら
製造業に対応した業務改善機能をパッケージ化
ITツール導入の費用が最大450万円補助