kintone×スマレジ連携で顧客情報管理を一元化!|自転車販売・修理業 有限会社カミハギサイクルさまのアプリ開発事例
近年、店舗運営に欠かせない存在となりつつある「スマレジ」。
導入コストを抑えつつ、レジ業務だけでなくクラウド上で売上データ等を管理できるといった利点から、多くの企業さまが導入されています。
スマレジでは、レジ業務・売上管理に加えて、顧客情報も管理することが可能です。
ただ、スマレジに加えて顧客情報等を管理するシステムを併用している場合は、双方のデータに連動性が無いためデータ管理が煩雑になりやすいというデメリットがあります。
さらに「スマレジから別システムにデータを二重入力する必要がある」といった手間や、それにともなう人為的ミスのリスクも発生しがちです。
そんな時、kintoneとスマレジを連携すれば、データの一元化や二重入力の削減などを実現できます。
今回の記事では、kintoneとスマレジを連携してデータ管理を簡略化し、効率的な運用ができるようになった自転車販売・修理業 有限会社カミハギサイクルさまのアプリ開発事例を紹介します。
スマレジと基幹システムの併用による課題を抱えておられる企業さまは、ぜひ最後までご覧ください。
目次
顧客情報管理が煩雑になりがち…システム間を連携してデータ管理を一元化したい!
有限会社カミハギサイクルさまは、愛知県内に5店舗を展開する自転車販売・修理業の企業さまです。
スポーツバイク(マウンテンバイク・ロードバイクなど)を専門に取り扱っており、丁寧な接客やメンテナンス、充実したアフターサービスも魅力です。
有限会社カミハギサイクルさまでは、以前よりスマレジ(POS型レジ)を導入されており、レジ業務や売上データのほか、顧客情報の管理もスマレジで行っていました。
その一方でサイクルショップに特化した基幹システムも併用しており、両者のデータが連携していなかったため二重入力の手間がかかったり、入力間違いのリスクがあったりという課題を抱えておられました。
基幹システムはカスタマイズができず、不便さを感じていた有限会社カミハギサイクルさま。
加えて、随時開催しているイベントの申し込みフォームやメカニック受付などで顧客情報を収集しているにもかかわらず、その情報を活用できていないという課題もありました。
有限会社カミハギサイクルさまの顧客管理の課題
- 二重入力をなくしたい
- 顧客データを整理された形で管理したい
- 顧客情報を集約して有効活用したい
これらの課題を解決するため、有限会社カミハギサイクルさまが導入を決めたツールが「kintone(キントーン)」です。
kintoneなら、自社の業務課題に併せて柔軟にアプリをカスタマイズできるため、基幹システムをkintoneに置き換えることでデータの一元化はもちろん、顧客情報の有効活用ができる仕組みづくりを目指しました。
kintoneでデータ管理を一元化!情報集約にはユニークなキーが必要
kintoneで複数のシステムから集約したデータ管理を一元化するためには「データを統一するための管理方法」を検討する必要があります。
まず、複数のデータ登録元から情報集約する際に、キーとなる項目を検討します。
キーとなる項目は、例えば特定のIDや氏名と生年月日等、「そのお客様のデータである」ことが判別できる、他と被らないユニークな情報でなくてはなりません。
スマレジの顧客情報には会員IDが付与されていますが、それ以外のシステムではIDは付与されません。
また、スマレジと基幹システム、どちらも持っている情報の氏名だけでは同姓同名に対処できないという課題がありました。
そこで有限会社カミハギサイクルさまでは、顧客情報登録の際に電話番号を連絡先として必ず入力いただく運用にすることで、「氏名+電話番号」で顧客を特定するキーを作る方針としました。
kintone×krewDataで複数の登録元からデータを集約!
kintoneの標準機能では、複数アプリをまたいだデータの集計・加工ができません。
しかし、例えば「複数のアプリから情報を集めて、顧客への請求書を作成したい」という場面はkintoneを使っていると多々発生します。
このような場合におすすめなのが、kintoneのプラグイン「krewData(クルーデータ)」です。
kintoneのカスタマイズ不要で複数アプリ間のデータ集計が可能で、プログラミング知識が無くても集計フローを作成することができます。
今回は、krewDataとCData(シーデータ)を組み合わせることでスマレジから顧客情報を取得し、さらにフォームブリッジで作成した申し込みフォームにお客様自らが登録したメカニック受付やイベント受付のデータをkintone内で統合することに。
CDataは、リアルタイムでクラウドデータを連携できる連携ツールです。
kintoneをはじめ、業界最多級のデータソースに対応しています。
実際に有限会社カミハギサイクルさまで構築したkrewDataのフローは以下の通りです。
スマレジから取得したデータをkintone内のデータと結合できる形に加工し、先ほど決めた「氏名+電話番号」のキーを作ってデータを統合、顧客マスタアプリに反映させています。
顧客マスタアプリにある「顧客最適化」ボタンを押していただくことで、スマレジからのデータの吸い上げと情報の統合が実施される仕組みです。
お客さまが来店された際には、お名前もしくは電話番号で検索し、登録がなければスマレジの登録を依頼します。
スマレジに登録いただいたら、顧客最適化ボタンを押すことでkintoneに連携される仕組みです。
また、WEBからイベント申し込みやメカニック申し込みを頂いた場合も、顧客最適化ボタンで顧客マスタアプリへの自動登録が可能です。
すでに顧客登録がされている場合は「お名前+電話番号」をキーにして情報が自動更新されます。
今回は基幹システムに登録されていたデータをkintone移行時に整理する必要があり、データのクリーニングが大変でしたが、システム上でお名前の重複や入力ゆれを可能な限り検知し、最終的には手動で不要データを削除することでデータを移行することができました。
その際には「名前なし」「電話番号なし」といったデータも多数見受けられたものの、今後はシステム上で必須入力にするためそういったデータは発生しなくなります。
最初の移行時のみしっかり対応すれば、長期的な費用対効果は明らかです。
CDataを使ってkintoneとスマレジを連携するメリット
kintoneとスマレジを連携するメリットは、データの二重入力が削減できることや、顧客管理のルールを定めることで運用の統一ができることです。
実際に有限会社カミハギサイクルさまでは、複数のシステムに同じ情報を登録する手間がなくなったほか、運用ルールが定まったことで、「このお客様は既に登録があるのか、それともまだ登録が無いのか」をすぐに判断できるようになりました。
また、お客様が保有しているバイク情報やメカニック受付履歴、イベント参加履歴などのデータが紐づくことで、これまで以上にお客様を理解して対応できるようになった点もメリットの1つです。
一方、デメリットとしては、お名前と電話番号をキーとしてデータを管理しているため、お名前の誤変換や入力ミス、電話番号が変わった場合はシステム上は別人のデータとして取り扱われてしまうため、手動でデータメンテナンスが必要、といったことが挙げられます。
とはいえ、お名前・電話番号のいずれかで検索ができるため、実際の運用では検索結果を元にメンテナンスが可能です。
いずれにしても、メンテナンスさえ怠らなければ、データの一元化や正確な顧客情報が整理された形での管理ができます。
kintoneとスマレジの連携はメリットが豊富なため「複数システムを用いたデータ管理が大変…」と悩む企業さまには最適な方法といえるでしょう。
kintone×スマレジ連携で社内データの一元管理・見える化を実現しよう!
kintoneとスマレジを連携すれば、社内データの一元管理や見える化を実現できます。
クラウド上で管理されるデータはリアルタイムで更新されるので、顧客情報の更新漏れといった心配もありません。
有限会社カミハギサイクルさまでは、今後はスマレジから販売情報を収集して業績の見える化を行い、収集したデータを元に従業員評価を検討したいとのことです。
データを元にした従業員評価は納得性が高く、従業員のモチベーションアップ、ひいては企業成長につながるため、今後も運用支援を実施していきます。
スマレジは便利なサービスですが、複数システムと併用すると、「情報の二重入力やデータ管理が煩雑になる」といった課題が生じがちです。
「スマレジと基幹システムが連携されていなくて、二重入力が手間…」「データがあちこちに散乱していて、顧客情報を活かせていない…」とお悩みの企業さまは、ぜひkintoneとスマレジとの連携をご検討ください!
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