kintoneとChatwork連携で連絡漏れ・タスク漏れを防止!|社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリ開発事例
御社では、タスク管理をどのように実施していますか?
エクセルでしょうか、それとも何か専用のシステムを使って管理されていますか?
多くの顧問先をかかえる社会保険労務士法人にとって、タスクの期日管理は喫緊の課題です。
賞与計算や年度更新等、毎年一定のタイミングで発生するタスクはもちろん、複数の顧問先からそれぞれのタイミングで依頼される入退社等の社会保険手続きも抜け漏れなく実施しなくてはなりません。
そんなタスク管理の課題を解決する手段としてkintoneを用いる社労士さまが増えています。
kintoneを活用すれば、業務データを一元管理し、業務の進捗を把握することが可能です。
今回の記事では、kintoneを導入して手続きの進捗管理をkintone化し、さらにkintoneと業務連絡で用いているメッセージツールChatworkを連携することで、タスク漏れ・業務連絡漏れを防止した社会保険労務士法人さまの事例を紹介します。
kintoneとChatworkを連携して、タスク漏れや業務連絡漏れを防止したい事業者さまは、是非参考にしてください。
目次
手続進捗管理をkintone化、それでも残る抜け漏れのリスクとは
愛知県一宮市に拠点を構える社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは、50年以上の実績を持ち、給与計算、人事評価制度や就業規則の構築などの社労士業務、助成金申請代行業務、労使トラブルに関する相談等の人事・労務にかかわるあらゆる業務で、クライアント企業の発展を支援しています。
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまでは、社内業務のデジタル化にも積極的に取り組んでおり、手続の進捗管理をkintone(キントーン)とkrewSheet(クルーシート)プラグインとkrewData(クルーデ―タ)プラグインを用いて実現しています。
この手続進捗管理アプリは、複数のデータを連携してデータを可視化、メンバーが必要なときに業務の状況を把握できる仕組みをつくり、タスク漏れを減らすことに成功しました。
kintoneを用いて手続進捗管理アプリを構築した事例については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▼kintoneで手続進捗管理を実現、krewSheetでさらに見やすく|社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリ開発事例
手続進捗管理アプリの構築によって、タスク漏れを防ぐ効率的なタスク管理を実現できた社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さま。
しかし、kintoneで手続きの進捗を管理するにあたって、新たな問題が生じていました。
当時の社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまでは、kintoneに手続きの実施内容を登録した後、タスクが完了しkintoneに登録を行った旨を社内のChatwork(チャットワーク)で報告していました。
このChatworkへの報告が漏れてしまい、実施に気がつけないというヒューマンエラーが発生していたのです。
kintoneからChatworkに通知はできる?無料プラグインを活用しよう
同じ内容をkintoneに登録した後Chatwork に報告することそのものに手間がかかりますし、二重入力はミスの可能性を高めてしまいます。
そこで、そもそも二重入力をしなくて良いように、「kintoneに情報を登録すると同時に、Chatworkに通知を行えないか」と考えた社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さま。
kintoneとChatworkを連携できれば、kintone登録後にChatworkを開いて報告をする必要がなくなり、ヒューマンエラーによる連絡漏れのリスクをなくしながら業務効率化を実現することができます。
kintoneからChatworkに通知する代表的な方法の一つは、連携プラグインを活用するやり方です。
今回、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまではTIS社の「チャットワーク連携プラグイン【通知編】」を用いて、kintone上のデータ入力を行うと同時にChatworkへと配信する仕組みを構築することにしました。
ここからは、具体的なプラグインの設定方法を解説します!
Chatwork連携プラグインで通知を自動化しよう!設定方法を解説
Chatwork連携プラグインは、kintone内部だけではなくChatwork側でも設定を行う必要があります。
順を追って解説しますので、自社で設定をしてみたい場合には参考にしてみてください。
kintoneとChatworkの連携設定方法については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています!
▼kintoneが持つチャット機能とは? チャットワークとの連携についても紹介
1.APIトークンの取得
まずはChatwork側の設定です。
Chatworkの画面右上のメニューから「サービス連携」を開き、APIトークンを取得しましょう。
発行したAPIトークンは、後ほどプラグインの設定で使いますので控えておいてください。
2.通知条件を検討
続いて、kintone側の設定に移ります。
Chatworkに通知する際の条件を検討し、必要であればアプリに項目を追加しましょう。
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまでは、業務の流れも鑑み「賞与支払い日が入力された(=賞与に関する手続きが完了した)」タイミングでChatworkに通知を行いたいと考えました。
しかし、ここで一つ問題が発生しました。
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリの構造では、賞与支払い日は「テーブル(任意に行を追加できる)」形式で管理をしていましたが、Chatwork連携プラグインはテーブル内のデータを通知条件に設定できません。
そこで、今回はあえて「通知用の賞与支払い日」項目を新たに追加し、この項目に日付が入力された際に通知を行うように設定する方法を取ることにしました。
3.Chatwork連携プラグインを設定
条件を検討出来たら、実際にChatwork連携プラグインの設定を行います。
Chatwork側で発行した「APIトークン」を入力し、「連携するチャットグループ」を指定したら、先ほど検討した「通知条件」、「通知内容」などの連携に必要な情報を設定します。
先ほどの検討通りに、「通知用の賞与支払い日」項目が空欄でない状態でレコードが更新されたら通知を行うように設定しました。
顧問先さまの事業者名や登録した支払日が通知として表示されるようになっています。
ー画像追加ー
ここで、kintoneを使ったことがある方は、通知の条件に「あれ?」と思われたかもしれません。
そう、今ご紹介した通知設定では、「通知用の賞与支払い日」が入力された状態でレコードが更新(保存)されると、何度でも通知されてしまうのです。
一度賞与支払い日を入力した後レコードは編集しないということであれば問題ありませんが、 社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまの場合には複数のタスクを一つのアプリで管理しているため、賞与に関するタスクが終わったとしても別の部分でレコードを更新する可能性があります。
かと言って、一度「通知用の賞与支払い日」に入力して保存し、Chatworkに通知が飛んだあと、次にレコードを編集するタイミングで「通知用の賞与支払い日」を空欄に戻すのは面倒ですよね。
そこで、「通知用の賞与支払い日」項目は通知後に自動的に初期化するよう、JavaScriptでカスタマイズを行っています。
これで、kintoneで「通知用の賞与支払い日」に入力して保存されたそのタイミングだけ、Chatworkに通知を送ることができるようになりました。
kintoneとChatworkを連携させるメリットとは?
kintoneに登録後、連絡が漏れてしまうという課題に対して、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまでは、Chatwork連携プラグインを用いて自動的に通知される環境を構築しました。
kintoneにデータを入力後、自動的にChatworkへ業務連絡の配信が行われるようになったため、都度Chatworkを開いて連絡する工数を削減することができています。
手間としてはほんの少しのことですが、連絡漏れによる手続の遅延も未然に防ぐことが可能となりました。
プラグインの設定の都合上、「賞与支払日(通知用)」という新たな項目の入力が必要になりましたが、ここについてはラベルで注意喚起を記載し、もれなく入力されるようにしています。
Chatwork通知で業務効率アップ!プラグインを上手に使おう
今回の記事では、kintoneとChatworkを連携させることで連絡漏れを防ぎながら業務効率化を実現した、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまの事例をご紹介しました。
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは、今後はまだkintone化できていない育児介護休業管理などもkintoneアプリ化しさらなる社労士業務のデジタル化を進めていく計画です。
社内への業務連絡というシンプルなタスクですが、連絡が漏れることにより手続きが遅れたり抜けたりしてしまうと、最悪の場合トラブルに発展することもあり得ます。
日々多くのタスクを処理・管理しなければならない社会保険労務士法人にとって、ひとつひとつの業務を自動化してヒューマンエラーを取り除いていくことは極めて重要です。
「業務の連絡を自動化したい」、「業務連絡の漏れを防ぎたい」、「タスク漏れを防ぎたい」とお考えの事業者さまは、是非kintoneとChatworkの連携を検討してみてはいかがでしょうか?
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