kintoneと基幹システムを連携して実績報告資料の作成を自動化|産業廃棄物収集運搬業 株式会社ミヤテックさまのアプリ開発事例
産業廃棄物収集運搬業は「どんな廃棄物をどのくらい回収・処分したのか」を自治体に報告しなければいけません。
それに伴い、実績管理や報告資料作成といった業務が発生しますが、元から利用している基幹システムでは報告に必要な集計を自動的に行うことができず、手作業で集計を行ったり報告資料を作成したりしている企業さまも少なくありません。
産業廃棄物収集運搬業以外の企業さまでも、「基幹システムで管理してる情報を出力して、手作業で集計している」ケースは多いのではないでしょうか?
そんな時、kintoneとkrewDataを使えば、基幹システムのデータを集約し集計を自動化することが可能です。
今回ご紹介する事例では、集計だけではなく実績報告資料作成も自動化できました。
kintoneと基幹システムを連携してkrewDataを活用し、手作業による業務を大幅に削減した産業廃棄物収集運搬業 株式会社ミヤテックさまのアプリ開発事例、是非ご覧ください!
目次
実績報告資料の作成に月3時間弱、手作業を削減したい!
株式会社ミヤテックさまは、三重県松阪市に本社を構える産業廃棄物収集運搬業の企業さまです。
松阪本社・松阪大口工場・多気工場の3拠点で展開しており、廃棄物を「立派な資源」として捉えて一歩先の「リサイクル」を形にすることで、環境負荷の軽減に努めておられます。
冒頭でお伝えした通り、産業廃棄物収集運搬業の企業には、定期的に「どんな廃棄物をどのくらい回収・処分したのか」の自治体報告が義務付けられています。
産業廃棄物収集運搬業の企業の中でも、株式会社ミヤテックさまは通常の許可基準よりも厳しい基準に適合した優良産廃処理業者です。
優良産廃処理業者は事業の透明性を図るために、取得した産業廃棄物処理業の許可の内容や、産業廃棄物の処理状況等の情報を一定期間インターネット上で公表し、かつ所定の頻度で更新しなければいけません。
株式会社ミヤテックさまでは、この制度に係る公表事項のための掲載資料を毎月2時間以上かけて手動で作成していました。
基幹システムで集計したデータをそのまま報告資料にできればいいのですが、なかなかそうはいきません。
掲載資料を作るためには、まず基幹システムでデータを集計し、抽出した集計結果からさらに手作業でデータを加工する必要がありました。
手作業による集計は、時間がかかるだけでなく人為的ミスのリスクもあります。
毎月発生する実績報告資料作成業務を自動化し、手作業を削減できないかと考えた株式会社ミヤテックさま。
業務にkintone(キントーン)を活用し始めていた株式会社ミヤテックさまでは、この実績報告資料作成業務もkintoneで自動化できないかと考えました。
株式会社ミヤテックさまのkintone活用事例はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneポータルを見やすくカスタマイズ!ダッシュボードもトップに表示
集計のロジックを分析しながら実績報告資料を作成
資料作成に毎月2時間以上を要していた株式会社ミヤテックさまでは、kintoneと基幹システムを連携して実績報告資料作成業務を自動化するために、まず集計の仕組みの確認から始めました。
というのも、今回の事例では集計担当者も前任者が作成したマニュアルを参考に機械的に集計を行っていたため、基幹システムから出力したCSVの内どの数字が報告資料に関係してくるのか、なぜその項目が必要なのかといった根本の分解ができていない状態だったのです。
そのため、まずは今の集計方法のヒアリングを行いながら、後でご紹介するkrewData(クルーデータ)の集計フローやkrewDashboard(クルーダッシュボード)よる集計ができるように集計のロジックを分解していきました。
数値を正確に集計するには集計フローの設定が合っていることが前提となりますので、導入時は確認作業がやや大変ですが、正しい数値・フローを設定できれば、あとは正確な自動集計を実現できます。
kintoneと基幹システムを連携!課題解決の3ステップ
集計の仕組みを確認できたところで、株式会社ミヤテックさまでは以下の手順でkintone環境の構築を進めました。
- 基幹システムのデータを取り込む用のアプリを作成
- krewDataを使い、上記アプリから加工したデータをそれぞれ資料表示用のアプリへ出力
- krewDashboardで資料用のレイアウトに調整し出力
基幹システムのデータは、出力したCSVを手間なくそのまま取り込めるアプリを作成しました。
データを取り込んだ後の処理にはkrewDataを使い、取り込んだデータを加工してそれぞれ報告資料用のアプリへ出力します。
krewDataとは、kintoneで管理している複数間アプリの数値を集計・加工したり、既存アプリのデータを更新できたりする連携サービスです。
エクセルライクな操作性で、kintone同様、直感的に扱えます。
ここでは、基幹システムの数字や、そこから出てくる集計結果と過去の作成資料とを照らし合わせながら、実績報告資料を作成していきました。
この集計フローは「毎日」や「毎週」「月1回」といった一定の頻度で定期的に自動実行することもできますが、株式会社ミヤテックさまでは集計に必要なデータを取り込んでからフローを動かす必要があるため、krewData右上の集計ボタンを手動でクリックする形式にしました。
取り込んだ基幹システムの情報をkrewDataで加工し、報告資料用のアプリへと出力したら、最後はkrewDashboardで資料用のレイアウトに調整します。
krewDashboardはkintoneのデータをダッシュボード形式で可視化できるプラグインで、標準機能よりも柔軟な表やグラフをリアルタイムで表示することが可能です。
これで、kintoneと基幹システムの連携は完了です。
プラグインの活用により、データ連携・数値の自動集計が実現しました!
kintoneにおけるデータ連携の方法は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▼kintoneとデータ連携を行う4つの方法・おすすめサービス・拡張機能を紹介
kintoneと基幹システムを連携することで資料作成の時間が年30時間から2時間に大幅短縮!
kintoneと基幹システムを連携させた株式会社ミヤテックさまでは、毎月2時間以上かかっていた資料作成の時間が月10分程度になりました。
月単位で見ると小さな改善かもしれませんが、年間で考えると30時間から2時間に大幅短縮されています。
手入力による作業が減ることで、人為的ミスも未然に防ぐこともできました。
一方、kintoneと基幹システムを連携する際は注意点もあります。
それは、今回のように独自の基幹システムを使っている場合はkintoneにデータを移す際に手動で取り込みが必要という点です。
自動で連携してくれるわけではないため、取り込みの手間は残ります。
自動的に基幹システムと連携する方法も、システムによっては可能です!
▼販売管理システムをkintoneと連携!集計・分析はkrewDashboardで見える化
また、krewDataで集計を行う際には、設定した集計フローが合っていることが前提となります。
集計自体は設定に沿って正しく実施されますが、集計フローの設定そのものが間違っていた場合に気がつきにくくなるため、設定時点できちんと集計方法を確認する必要があります。
とはいえ、上記で述べた注意点・デメリットは実装前に数値をチェックしておくことで回避できます。
課題解決のステップを丁寧に踏めば、大きな問題は起こりません。
kintoneと基幹システムを連携して資料作成にかかる業務を効率化しよう!
産業廃棄物収集運搬業において、実績報告資料作成の作成は毎月必ず発生する業務です。
kintoneと基幹システムを連携し、krewDataで集計すれば、資料作成にかかる業務を効率化できます。
データの転記作業や集計作業が不要になるだけではなく、krewDashboardを使えば報告資料をそのままkintone上で再現することが可能です。
今回自動化を実現した株式会社ミヤテックさまでは、基幹システムからkintoneにデータを移せば集計・資料作成を自動化できることがわかったため、他のエクセルを使って作成している資料をkintoneで自動化していきたいとのことでした。
紙やエクセルを用いたデータ管理で、さまざまな課題を抱えている中小企業は少なくありません。
皆様の会社にも、多かれ少なかれ「エクセル上で集計を行って資料を作成している」ものがあるはずです。
kintoneや連携サービスを活用すれば、自社の課題に合わせた解決方法を考案できます。
業務改善を実現したい企業さまは、ぜひkintoneの導入を検討してみてください!
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