SFAツールをkintoneに移行!KANBANプラグインで案件管理を見える化|環境・リサイクル関連装置製造販売業 タイチマシナリー株式会社さまのアプリ開発事例
案件を滞りなく進めるためや、売上の予測を立てるためなど目的は様々ですが、エクセルやホワイトボードなど各社も何かしらの形で案件管理を行っているかと思います。
中には、案件管理専用のSFA(セールス・フォース・オートメーション)ツールを利用している会社様もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回ご紹介する事例の企業様では、SFAとkintone、双方で案件を管理していました。
それぞれで管理できる項目が異なるため、二重管理せざるを得ない状態だったのです。
そんな状態からkintoneを活用することで案件管理を一元化し、プラグインでより見やすい案件管理を実現した事例を紹介します。
Salesforceからkintoneに移行するときのポイントはこちらの動画でも解説していますので、是非ご覧ください!
目次
SFAとkintoneで二重入力、案件管理を一元化したい
タイチマシナリー株式会社さまは、横浜市中区に本社を構える環境・リサイクル関連装置製造販売業の企業さまです。
機械装置のエンジニアとして、各種リサイクル材再生設備や装置の効率提案・改修工事等総合的ソリューションを提供しておられます。
そんなタイチマシナリー株式会社さまでは、最近業務にkintone(キントーン)を活用し始めました。
まずは業務の中心である案件管理から着手し始めましたが、案件管理はSFAでも行っていたため情報の二重入力が発生していたのです。
SFAとは「セールス・フォース・オートメーション」の略で、「営業支援システム」を意味します。
案件ごとの進捗状況を可視化できるので、案件管理が属人化せず組織としての営業ノウハウの蓄積・最適なアプローチ方法の分析が可能となるツールです。
SFAの魅力はツール上で案件管理やデータ連携が行える点。
しかし、タイチマシナリー株式会社さまの場合には同時にkintoneも利用していたため、以下のような問題が発生していました。
- 顧客・案件情報の二重入力が必要
- 案件発生時だけでなく、随時項目の追加や変更がそれぞれで必要となり、工数が非常に多い
- それぞれで管理している項目が異なるため、情報が分散してしまい情報の管理が複雑になる
- 案件情報の追加・変更があった場合に入力ミス・対応漏れのリスクがある
業務効率化を考えたとき、やはり問題となるのは2つのツールで案件管理をおこなうことによる管理工数の増加です。
これらの問題を解決するためには、kintoneでの一元管理が必要だと考えたタイチマシナリー株式会社さま。
そこで、今SFAで管理している情報をkintoneに集約するため、案件管理の改修がスタートしました。
SFAからkintoneへ項目を移行!必要項目に絞ることで操作性向上
タイチマシナリー株式会社さまがSFAとkintoneを併用していた理由は、進捗状況や添付ファイル等、それぞれのツールでしか管理していない情報があったためです。
もちろん顧客名や案件名など共通の項目もありますが、「SFAだけの項目」「kintoneだけの項目」があったため、データ移行の問題もありなかなか一元化できずにいました。
しかし、kintoneの特徴は、アプリ作成後も自由に項目を追加・修正・削除できること。
ドラッグ&ドロップでアプリをどんどん更新していけるため、プログラミングの知識がない担当者さまでもすぐに使えるようになります。
そこで、まずはkintoneにSFAでしか管理していなかったの項目・案件情報を追加するところから改修を始めました。
そもそもSFAには営業支援のためにさまざまな機能が用意されており、その内容は案件管理をはじめ、顧客・プロセス管理や売上予測・予実管理等、多岐にわたります。
機能は豊富なほど良い……と思いがちですが、実際に使ってみるとそうでもないことがわかります。
タイチマシナリー株式会社さまの使っていた案件管理ひとつとっても、その中で利用していない項目がありました。
SFAでは項目そのものの削除や修正は行うことができませんが、kintoneなら項目の削除・追加・変更が自由自在なので、SFAで使っている項目、なおかつ現在kintoneにはない情報だけを移行して必要最小限の項目で利用しやすいアプリに仕上げることができます。
kintoneで自社に必要な項目だけに絞ることで、SFAとの二重管理を脱しながら案件の進捗状況やデータをひと目で把握できるようになりました。
クラウド上でデータを管理するため、誰が・どのデバイスを利用して画面を開いても、常に最新情報を取得可能です。
kintoneであればスマホ用のアプリや画面もしっかり用意されているため、社外からでも案件情報を閲覧・追加・変更できる環境が整ったのです。
KANBANプラグインで案件管理を見やすく!
必要項目を移行・集約したことで、1つのツールでの案件管理が可能になったkintoneアプリ。
案件情報が一元化されたタイチマシナリー株式会社さまですが、ただkintoneに置き換えただけではありません。
SFAにも劣らない案件状況の見える化を実現するためタスクをステータスごとに見える化できる「KANBANプラグイン」を導入し、案件状況のさらなる可視化に一工夫を加えました。
「KANBANプラグイン」は、kintoneに登録されている情報をステータスごとに画面上に表示できるタスク管理プラグインです。
案件の状況ごとにまとめてホワイトボードに付箋を貼っているイメージをそのままに、画面上で案件ごとに独立した付箋(カード)を「見積提出済み」「受注確定」「仕入手配中」「請求済」等のステータス別で管理できます。
KANBANプラグインを導入することで、以下のように案件・進捗状況がリアルタイムかつひと目で把握できるようになりました。
案件情報の詳細を確認したいときはカードをクリックすれば情報が表示されるため、「状況把握用のホワイトボード」と「詳細確認用のエクセル」がひとつにまとまっているような状態です。
また、ただ案件の状況を見える化するだけではなく、ステータス変更もとっても簡単です。
通常、kintoneで案件のステータスを変更しようと思ったらレコードの詳細画面に入って編集、保存をする必要がありますが、KANBANプラグインでは各案件のカードをそれぞれのステータスの列につかんで移動させるだけでステータス変更が可能です。
例えば、受注が決まった時には、カードをオレンジ色の見積提出の列からピンク色の受注の列へドラッグするだけで、ステータス状況を簡単に変更できます。
このように、kintoneにKANBANプラグインもプラスすることで、SFAと二重で管理していた案件情報をkintoneで一本化できる状態になりました。
二重入力やチェックの工数が削減され、大幅な業務効率化が期待できます。
KANBANプラグインについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています!
タッチパネル式のディスプレイに表示しておくことで、全体の案件状況がわかるだけではなくその画面上でステータスも更新できるのでおすすめです。
▼ITサポート部から付箋が消えた!kintoneで案件管理を改善
リマインダー通知で対応漏れを防止!
さらに、運用面での工夫として、タイチマシナリー株式会社さまでは「リマインダーの条件通知」を設定しました。
kintoneでは、日付・日時フィールドの値を元に条件を指定して「リマインド通知」を設定できます。
リマインダー通知は「◯日前」「◯日後」といった日付の他、さまざまな通知設定が可能です。
例えば、案件の「締切日」フィールドが2022年10月1日のの時、以下のように「締切日三日前の9時時点でステータスが未着手の場合だけ」リマインドを自動で行うことができます。
以上のようにリマインダー通知を設定しておけば、案件が完了していない場合にkintoneが締切日前に特定ユーザーへ進捗状況を通知してくれるため、対応の抜け漏れを防ぐことが可能です。
kintoneで案件管理を行うメリットとは?
SFAとkintoneに分かれていた案件管理を一元化したことで、タイチマシナリー株式会社さまでは以下のようなメリットがありました。
- 営業段階から売上完了まで、kintoneの案件管理のデータを中心に業務が進んでいくので、二重入力が不要になった
- 完了以外の案件で更新から10日経過すると通知されるようになって、案件対応の抜け漏れが削減された
- 保留になっている案件や失注のデータも蓄積できるため、失注となった要因を分析し今後のアプローチ方法を検討できる
二重入力の削減や対応漏れの防止など様々なメリットがありましたが、タイチマシナリー株式会社さまのように元々利用している案件管理のシステムがある場合には、kintoneへ案件情報を移行する際に1つだけデメリット・注意点があります。
SFAからkintoneへデータを移行する際、一括でデータ移行できるのはテキストや数値・選択項目などの情報となるため、参考資料やPDFの見積書といった添付ファイルは一括では移せません。
そのため、タイチマシナリー株式会社さまには現在動いている案件の添付ファイルを手作業で移行していただく必要がありました。
元々利用しているSFAなどに大量の添付ファイルがある場合には、切り替えのタイミングや過去のデータをどうするかをあらかじめ検討しておきましょう。
kintoneでSFAは実現できる!プラグイン活用でわかりやすい案件管理を
SFAとkintoneに分かれていた案件情報を一元化することで、管理効率の面でも、案件を取りこぼさないという面でも効果のあったタイチマシナリー株式会社さま。
kintoneで業務を進めるための核となる案件管理を移行できたため、今後は日報や原価管理等、案件についての集計分析を進めていくとのことです。
案件管理を円滑に進める上で、従来のエクセルやSFAでは機能に物足りなさ、あるいは過剰さを感じる企業さまも少なくありません。
そのため「もう少し〇〇の機能が欲しいな」「もっとシンプルなものでいいのにな」と、高額なSFAの導入や乗り換えを検討するシーンもあるでしょう。
しかし、kintoneを利用すれば高額なSFAを使わなくても、自社が求める使い勝手のよい案件管理アプリを作成できます。
もし御社がSFAやエクセルによる案件管理にお悩みなら、kintoneの活用を検討してみてはいかがでしょうか?
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