クラウド会計ソフトのおすすめは?失敗しない選び方をITのプロが解説します
経理・会計部門の業務負担を軽減したいなら、クラウド会計ソフトの導入がおすすめです。
一方で、クラウド会計ソフトは数多く存在するため「どれがよいかわからない」と悩まれる担当者も少なくありません。
クラウド会計ソフトは、当然ながら自社の業務をカバーできるものを選ぶ必要があります。
この記事では、数多くの中小企業の業務効率化をお手伝いしてきたITのプロであるコムデックの視点で、おすすめのクラウド会計ソフトと失敗しない選び方をご紹介します。
この記事でわかること
- クラウド会計ソフトを導入するメリット
- おすすめのクラウド会計ソフト
- クラウド会計ソフトを選ぶときのポイント
こんな人におすすめの記事です
- クラウド会計ソフトの導入を検討している方
- どのクラウド会計ソフトがよいか悩んでいる方
- 失敗しないクラウド会計ソフトの選び方を知りたい方
目次
法人向けクラウド会計ソフトならマネーフォワードクラウド会計
法人向けのクラウド会計なら、マネーフォワードクラウド会計がおすすめです。
中小企業からIPO準備の段階にある企業・中堅〜上場企業まで幅広く対応しており、経理部門の業務効率化に欠かせない機能が充実しています。
マネーフォワードクラウド会計の魅力
- 他サービスとの連携によって、請求業務・経費管理・給与・勤怠管理・社会保険手続き・マイナンバーまで一元管理が可能
- さまざまな金融機関・会計ソフトとの連携が可能で、データ入力の手間を削減できる
- インターネットバンキングやクレジットカードと連携し、自動入力・自動仕訳で会計業務を効率化
- 経営状況をリアルタイムで可視化できる
- 顧問税理士にも直接マネーフォワードクラウド会計にログインしてもらえるので、情報の共有がスムーズ
- インボイス制度・電子帳簿保存法にも自動で対応
マネーフォワードクラウド会計の特徴は、入力や仕訳、法改正に伴う変更などをすべて自動で行ってくれる点です。
また、2,400以上(2020年5月29日時点)の金融関連サービスと連携が可能で、入出金明細を自動で取得し、勘定科目を自動判定してくれます。
いつでもどこでも最新情報を確認することができるため、些細な作業のために出社する必要はありません。
通帳を記帳しに行って、そのデータを手で打ち込んで……という処理が不要になるだけでも、経理・会計部門における業務はかなり効率化できます。
さらに、法改正によって生じる税率変更や、2023年10月に施行されるインボイス制度にも自動で対応できるので、「どうやって対応したらいいか不安……」という担当者の方も安心です。
会計以外のサービスとも連携しており、他のサービスで登録したデータを自動的に仕訳として会計に連携できるなど、複合的に使うことでさらに効率を高めることができるのもマネーフォワードクラウド会計の特徴と言えます。
プラン(主な機能) | 価格 |
スモールビジネス (決算書の作成 / 部門登録 2部門まで) |
年払い 35,760円 月払い 3,980円 |
ビジネス (決算書の作成 / 部門登録 無制限 / 消費税申告) |
年払い 59,760円 月払い 5,980円 |
クラウド会計Plus (ログ機能 / 仕訳承認機能 / 月次締め機能) |
要問合せ |
コムデックでは、マネーフォワードクラウド会計を含む複数のサービスを合わせて電子帳簿保存法対応を支援しています!
▼マネーフォワードクラウド電子帳簿保存法対応支援サービスについて詳しく見る
個人向けクラウド会計ソフトならfreee
個人向けクラウド会計なら、経理知識が浅い人でも扱えるfreee(フリー)がおすすめです。
freeeの魅力
- 金融関連サービスとの連携で明細を自動入力
- スマホからでも利用可能
- 請求・見積り・発注作業に対応
- ◯×に答えるだけで確定申告が完了
freeeを使えば、個人事業主の多くが負担に感じている確定申告を簡単に行えます。
◯×の質問に答えるだけで、確定申告に必要な書類を簡単に作成できるからです。
確定申告は、白色・青色・e-Taxに対応しています。
税制の変更も自動でアップデートするため、手入力による計算ミスを防ぐことが可能です。
また、freeeはスマホから利用することもでき、専用アプリを起動してレシートを撮影するだけで金額・日付を自動で読み込んで登録してくれます(レシート読み込みはスタンダード・プレミアムのみ)。
プラン(主な機能) | 価格 |
スターター (確定申告書類の作成・提出機能(白色・青色・電子申告対応) / 見積・請求書・納品書の作成) |
年払い 11,760円 月払い 1,180円 |
スタンダード (スターター全機能 / レシート写真の読み取り 無制限 / 入金・支払管理レポート) |
年払い 23,760円 月払い 2,380円 |
プレミアム (スタンダード全機能 / 月締め / 電話サポート / 税務調査サポート補償) |
年払い 39,800円 月払い なし |
クラウド会計ソフトを選ぶときの3つのポイント
おすすめのクラウド会計ソフトをご紹介しましたが、「自社に合った会計ソフトかどうか」は各社それぞれ異なります。
そこでここからは、クラウド会計ソフトを選ぶときのポイントを3つご紹介します。
自社にとって最適なクラウド会計ソフトを選び、業務の効率化を目指しましょう。
自社に合った機能が搭載されているか
クラウド会計ソフトを選ぶときは、当たり前のことですが自社に合った機能が搭載されているかを確認しましょう。
会計には一定のルールがあるため、そこまで大きな機能の差はありませんが、画面のわかりやすさや操作のしやすさ、その他細かな機能は各ソフトによって異なります。
自社に必要な機能が搭載されていなければ、また使いにくければ、どれだけ安くても、サポート体制が充実していても意味がありません。
クラウド会計ソフトを検討した理由、つまりは最も解決したい自社の経理課題を考慮した上で選ぶことで、導入後の「失敗した」という後悔を防ぐことができます。
また、利用環境の変化にあわせて拡張や他サービスとの連携が柔軟できるかという点にも注目しておくとよいでしょう。
ランニングコストは適正か
クラウド会計ソフトの相場感は、自社が求める機能・サービスによって異なります。
ただし、機能が揃っているからといって、他のクラウド会計ソフトと比較せずに導入するのはNGです。
クラウド会計ソフトには、初期費用のほかランニングコストがかかります((初期費用が無料のものもあります)。
ランニングコスト以上の価値があるかどうかを複数サービスで比較・検討して選びましょう。
サポート体制はあるか
クラウド会計ソフトを選ぶ際は、サポート体制の有無についても事前に確認しておくことが大切です。
運用時にわからないことが発生したり、なにかトラブルが生じたりしたときに、気軽に相談・サポートを受けられるクラウド会計ソフトがおすすめです。
マネーフォワードクラウド会計なら、チャットサポートでいつでも相談できます。
経験豊富なスタッフが相談に乗ってくれるため、問題が起きてもすぐに解決可能です。
クラウド会計ソフトを導入するメリット
クラウド会計ソフトを導入するメリットは多岐にわたります。
- 簿記の知識が浅くても扱える
- 作業の場所を選ばない
- 安全性が高い
- 税制改正があっても自動でアップデートされる
- 法人カードやWeb明細などと連携できる
自動入力や自動仕訳の機能が備わっていれば、簿記の知識が浅くても扱うことが可能です。
そのため「会計知識が豊富な人材が足りていない」という企業さまでも活用できるというメリットがあります。
金融関連サービスとの連携が可能なため、利用明細の取得が簡単、かつ常にリアルタイムでデータを可視化できる点も魅力のひとつです。
インターネット環境があれば操作するデバイスを問わないため、外出先や自宅でも業務を進めたり、入金状況を確認したりできます。
税制改正や新規制度の導入があった場合でも、クラウド会計ソフトが自動でアップデートしてくれるので、変更忘れによるミスの心配もありません。
クラウド会計のメリットについては以下の記事で詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。
▼会計ソフト導入のメリット・デメリットとは?選び方・注意点を解説
クラウド会計ソフト導入のデメリットはある?
クラウド会計ソフトにはメリットが豊富な一方、一部デメリットも存在します。
- キャッシュレス化がされていないとメリットをほとんど感じられない
- ログインID・パスワードの管理が必要
- ランニングコストがかかる
クラウド会計はキャッシュレス化によって効果を発揮し、大きなメリットを得られます。
何も電子決済を取り入れろという話ではなく、「振込による掛け売り、掛け払い」、つまり銀行口座を介した金銭のやり取りや「クレジットカードによる細かな支払い」ができていれば十分メリットを享受できます。
その反面、現金取引が多い場合はクラウド会計のメリットをほとんど感じられず、ランニングコストやログインID・パスワードの管理をデメリットと捉えてしまうかもしれません。
しかし、キャッシュレス化は今後も拡大していきます。
大幅な業務効率化・工数や人件費の削減を実現したいなら、クラウド会計ソフトの導入は必須といえるでしょう。
クラウド会計のデメリットについては以下記事で詳しく解説しています。
▼クラウド会計ソフトのデメリットとは?対策と導入が向いている企業を徹底解説
税理士への依頼とクラウド会計ソフトの導入どちらがよい?
会計業務を税理士へ依頼するか、会計ソフトを使うかで迷われる方もいらっしゃるでしょう。
結論から言えば、個人事業主の場合にはクラウド会計のみの利用でも問題ありません。
一方、法人の場合はクラウド会計だけでは不十分なケースがあります。
なぜなら、クラウド会計ソフトがある程度の仕訳科目は自動判定してくれるとは言え、完全ではありません。
そういったときには人の手を加える必要がありますが、会計に詳しくない場合には仕訳や勘定科目を正しく選択できないこともあるでしょう。
そういったミスが生じた場合、クラウド会計ソフトだけでは決算書や確定申告を間違ったまま作成してしまう可能性があるからです。
税理士に依頼しておけば、設定自体を間違えにくくなったり、書類にミスがないかをチェックしてもらえたりします。
そのほか、節税の提案をしてくれるのも税理士です。
一方クラウド会計ソフトで記帳や決算書、確定申告などの財務データによる書類をある程度自社で用意できるため、顧問税理士などへの依頼業務は見直せる可能性があります。
クラウド会計によって自社でできる業務があれば、依頼業務を限定でき、コスト削減もできるでしょう。
ちなみにコムデックでは、普段の会計業務はマネーフォワードクラウド会計で実施し、データも税理士が直接マネーフォワードクラウド会計にログインすることで確認しています。
ただし決算の時だけは、税理士側の会計ソフトで改めて帳票類を作成し、申告を実施してもらっています。
クラウド会計ソフトを切り替える際に「うちの税理士は○○をつかっているから……」と切り替えをためらわれる方がいらっしゃいますが、データさえ渡せる状態になっていれば自社の会計自体は切り替え可能です。
自社に合ったクラウド会計ソフトを導入して業務を効率化させよう!
クラウド会計ソフトを選ぶときは、自社に合った機能を搭載しているかどうかに注目しましょう。
自社に合ったクラウド会計ソフトを導入すれば、自動入力やWeb明細の取得など、経理・会計部門の業務負担を大幅に削減できます。
「マネーフォワードクラウド会計」には、中小〜上場企業が求める機能が豊富に搭載されています。
金融関連サービスや別ツールとの連携によって、経営状態をひと目で把握することも可能です。
バックオフィスの業務改善の核となるのはクラウド会計ソフトの導入であるとコムデックは考えています。
自社に合ったクラウド会計を導入し、経理・会計の業務効率化を実現しましょう。