勤怠管理システムの失敗例から学ぶ導入を成功させる5つのポイント
テレワークをはじめとする多様な働き方が浸透してきた今、タイムカードやエクセルでの勤怠管理に限界を感じ、勤怠管理システムの導入を検討する企業が増えています。
しかし、世の中には様々な勤怠管理システムがあるため、何を基準にシステムを選べば良いか迷ってしまう担当者の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、勤怠管理システム導入時によくある失敗例をもとに、導入を成功させるポイントを解説します。
この記事でわかること
- 勤怠管理システムの失敗例
- 勤怠管理システム導入で失敗しないためのポイント
- おすすめの勤怠管理システム
こんな人におすすめの記事です
- 勤怠管理システムの導入を検討している方
- 勤怠管理システム導入で失敗したくない方
目次
勤怠管理システムの必要性
勤怠管理は以前から企業の義務でしたが、2019年4月のいわゆる働き方改革と呼ばれる法改正でさらに厳格化され、客観的な方法で管理することが求められるようになりました。
客観的な方法とは、パソコンの起動時間や入退館記録などのデータと合わせた管理のことを指します。
今までのように、従業員の自己申告による記録だけでは認められなくなったのです。
勤怠管理システムが必要な理由はそれだけではありません。
勤怠管理システムを使うことで、これまで手で集計を行っていた勤怠時間を自動で算出できるようになります。
人材不足や生産性向上、労働時間の削減に取り組まなければならない企業にとっては、勤怠管理システムの活用そのものが業務効率の改善に繋がるのです。
加えて、人手不足という課題を補うため、企業における働き方も多様化しています。
以前のように、単純に「正社員」「パート」「アルバイト」だけでは管理しきれない新たな働き方が登場し、テレワーク等の必ずしも出社しない勤務形態も浸透してきました。
このような背景から、勤怠管理システムの需要はますます高まり、導入を検討する企業が増えているのです。
勤怠管理システムの失敗例
勤怠管理システムの必要性は感じていても、いざ自社で導入するとなるとコスト面や運用面など、心配ごとは尽きません。
役員を除く全ての従業員に影響することですから、簡単に何度も変更できませんし、失敗は避けたいところです。
このセクションでは、勤怠管理システムの導入でありがちな失敗例をご紹介します。
担当者・従業員がうまく使いこなせなかった
どれほどシンプルな勤怠管理システムでも、最初は企業に応じた初期設定をしなければなりませんし、従業員への操作説明も必要です。
勤怠管理システムの初期設定をする際には、自社の現在の勤怠管理ルールを細かく洗い出し、それに合わせてシステム側の設定を行う必要があります。
ところが、自社のルールに合わせた設定を行うための項目がどれかわからず、なんとなく見えている範囲で設定を行ってしまうケースが少なくありません。
また、従業員向けに操作説明をしたり、マニュアルを作成したりするためには、この場合はこの操作をする、という手順を1つ1つ決めなければなりません。
発生頻度の低い勤怠にも対応できるような、自社で発生しうる全ての勤怠を網羅したマニュアルを作ろうとしたけれど、なかなか時間が取れず導入も進まないという話も良くお伺いします。
初期設定と従業員向けの操作方法、これらの設計が不十分なまま走り出してしまうと、機能を使いきれずに逆に不便な運用となり、アナログな勤怠管理に逆戻り……という最も避けたい結果になってしまいます。
自社の勤怠に必要な機能がなかった
従業員規模や業務形態は企業ごと様々で、それぞれの企業ごとに異なった就業規則、勤怠ルールが存在します。
自社ではこれが普通だと思っていても、実際には一般的ではないということも少なくありません。
次に挙げるのは一例ですが、以下のような勤怠がある場合に勤怠管理システムが対応できなかったというのもよく聞く失敗例の一つです。
- 日々の労働時間の計算が1分単位ではない(5分単位で端数処理など)
- 1日に休憩が複数回ある
- パート・アルバイトなど有給休暇が比例付与の人が多い
- 夜勤など日付をまたぐ勤務がある
- リフレッシュ休暇やアニバーサリー休暇のような独自の休暇制度がある
- 勤怠の承認作業に複数の人が関わる(本人→支店長→部長→労務担当など)
- 変形労働時間制を導入している
とは言え、勤怠管理システムは日々アップデートされており、今挙げたような勤怠の形に全く対応できないというケースはそう多くはありません。
実際には、これらの変則的な勤怠の場合には最初に必要な設定がより複雑になるため、「勤怠管理システム側は対応できる機能を持っていたが、設定ができなかった」というケースが少なくないのが実情です。
他システムと連携できなかった
勤怠管理の目的の一つは「正確な給与計算を行うため」です。
そのため、勤怠管理システムは通常、給与計算システムや従業員の入退社を管理する人事管理システムと連携して利用されます。
給与計算システムも様々ですが、データの書き出し無しに、ワンクリックで勤怠データを連携できるシステムもあります。
それが難しければCSVでのデータ取り込みを行うことになりますが、給与計算システムに取り込みができるデータの形は決まっていますので、その形に合わせて勤怠データを出力できるかどうかが重要です。
給与計算システムとの連携がうまくいかないと、勤怠データを一度出力し、加工してから取り込むなどの作業が増えてしまいます。
これでは業務効率化にならないため、システム同士が連携できるかどうかを確認することが大切です。
上長が紙でしか確認してくれない
勤怠の承認者である上長がPC操作に慣れておらず、残業申請や有休申請を紙の申請書でしか確認してくれないというお話も、実はよく聞く失敗談の一つです。
人は誰でも、今までやってきたことが変化するのには抵抗感があり、面倒に感じるものです。
特に年配の管理職の方にとっては、紙での書類管理や押印の文化が根強いため、システム上での承認作業が馴染まないこともあります。
しかし、勤怠管理システムを導入する際には、上長にも旗振り役として協力してもらうことが不可欠です。
ここがうまくいかないと、システムの活用が従業員にも浸透せず、紙での管理から抜け出せなくなってしまいます。
勤怠管理システムで失敗しないための5つのポイント
ここまで失敗例を見てきましたが、このような失敗をしないためにはどうすれば良いのでしょうか。
ここからは、失敗しないためのポイントを5つに絞って解説します。
自社の勤怠管理に適しているものを選ぶ
勤怠管理システムは、自社の勤怠管理に合ったものを選ぶ必要があります。
例えば従業員規模や、業務形態、勤怠の承認方法などがポイントになります。
この他にも、どのように打刻を行うのか、本人確認やセキュリティ面はどうするのかといった点もシステムによって異なります。
また、従業員にとって使いやすいものでないと、現場で混乱が起きてしまう可能性があります。
勤怠管理システムの多くには無料トライアル期間がありますので、それらを活用して実際に操作したうえで検討しましょう。
そもそも勤怠管理システムは自作可能なのか、自作する場合の方法と注意点についてはこちら!
▼勤怠管理システムは自作できる?作り方の手順と注意点を解説
他システムと連携できるかを確認する
勤怠管理システムが、給与計算や人事管理など他のシステムと連携できるかどうかを確認することも大切です。
勤怠管理システムのメーカーや代理店に、連携したい自社のシステムを具体的に伝えて、調べてもらうようにしましょう。
また、社内にITの担当者がいる場合には、勤怠管理システムを選定する場に同席してもらうこともおすすめです。
費用対効果が合うかを確認する
クラウド型の勤怠管理システムの利用には、最初に発生するシステム導入費と、月々発生するシステム利用料が必要になります。
現状の勤怠管理にかかっているコストと、システムを導入した際のコストを比較して検討しましょう。
ただし、ここで言う「コスト」とは単純にタイムカード代などの物理的なものだけでなく、担当者が集計作業に要する時間や、その間の人件費も含めて検討することが重要です。
物理的なコストだけで考えれば、当然月々の費用が発生しないタイムカードの方に軍配が上がります。
しかし、実際のところはそのタイムカードを作成・回収・集計するための勤怠担当者の時間がかかっており、勤怠管理システムではそれらの時間を削減することができるのです。
なるべくシンプルな管理にする
最近の勤怠管理システムは機能面もどんどん追加されており、売上管理や経費精算ができるものまであります。
うまく使えば勤怠管理と一元化できますが、多くの企業ではすでに別のシステムで管理をしているはずです。
勤怠管理システムに機能があるからといって安易に移行すると、他の部分で不具合を起こしかねません。
勤怠管理システムで扱うべきもの・扱わないものをしっかり選別して、シンプルに管理することが成功の秘訣になります。
また、勤怠管理だけを行うにしても、複雑な勤怠はその分複雑な設定・使い方のマニュアルが必要になります。
無理に今の勤怠管理のルールをシステムに落とし込むのではなく、この機会に自社のルールそのものを見直すというのも一つの方法です。
もちろん勤怠ルールの変更には就業規則の変更も必要になるためすぐには難しいかもしれませんが、「システムを入れたことでより複雑になった、かえって不便になった」という事態に陥るよりは良いのではないでしょうか。
導入・運用サポートを受ける
最初にお伝えした通り、勤怠管理システムの導入に失敗するケースの多くは、「設定方法がわからず、自分たちで設定しようと思ったけれど無理だった」という理由です。
そんな失敗を避けるためには、導入・運用サポートを専門家にお願いするのがおすすめとなっています。
初期設定を実施してくれるのはもちろんのこと、わからない事はすぐに相談できる環境を作ることが重要です。
運用が軌道に乗ってからも、勤怠管理にはイレギュラーが付きもの。
初期設定をして終わりではなく、「こういった勤怠の時にはどうやって登録すれば良いか」等を随時確認できるよう、継続してサポートを行ってくれる専門家を選ぶのが良いでしょう。
コムデックでは、勤怠管理システムの導入サポートにも力を入れています。
導入から1年後に生じた新たな課題を導入企業様と一緒に解決した事例もございますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
▼KING OF TIMEで勤怠管理をステップアップ!勤怠管理をクラウド化した効果とは|伊勢商工会議所さまの導入事例
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KING OF TIMEを導入した企業の評判は以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
▼KING OF TIME(キングオブタイム)の評判は?料金や導入事例を解説
失敗例を参考に勤怠管理システム導入を成功させよう!
勤怠管理システムの導入は、計画的に進めることが大切です。
うまく活用できれば、集計作業が楽になるだけでなく、従業員ひとりひとりの労務管理の意識を高めることにもつながります。
今回ご紹介した失敗例を参考にして、勤怠管理システム導入を成功させましょう!
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