勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる3つのメリット
勤怠の締日や給与支給日は会社によって様々ですが、何としてでも給与支給日(の数日前の振込データ登録期限)までに給与計算を終わらせなければならず、勤怠締日を過ぎると給与計算担当者は大忙しというケースも少なくありません。
ただでさえ忙しいのに、土日や祝日の関係で勤怠締日から支給日まで余裕がない月は余計に慌ただしい……そんな風に、期日に振り回されて仕事をしていないでしょうか?
しかし、どれだけ時間がなくても、従業員一人ひとりの生活に関わることなので給与計算を疎かにするわけにはいきません。
しっかりと時間をかけて入力・確認を行い、さらに上長にミスがないかチェックしてもらってからの振込処理まで、気を抜けないのが給与計算業務です。
そんな「勤怠締日の後から給与支給日まで毎月慌ただしい」給与計算担当者のお悩みを解決する一つの方法が、勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させることです。
今回の記事では、ミスの発生を防げるだけではなく、業務効率の大幅な向上にも期待できる勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携について、メリットやポイントを解説します!
「勤怠管理とは何なのか」「何を管理すべきなのか」についてはこちら!
▼勤怠管理とは?効率的な方法とクラウド勤怠管理システムの選び方
この記事でわかること
- 勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させるメリット
- 勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる方法
こんな人に向いている記事です
- 給与計算のミスやトラブルを防ぎたい人
- 給与計算の作業効率を上げたい人
- 今現在給与計算ソフトに勤怠情報を手入力している人
- エクセルで給与計算を行っている人
- 特定のタイミングで忙しい業務を平準化したい人
目次
アナログな勤怠管理と給与計算における問題点
タイムカード等のアナログな方法で勤怠管理を行い、その後エクセルで給与計算を行ったり、給与計算ソフトへ勤怠情報を手入力したりすると、ミスが発生しやすくなるのはもちろん、「入力」「計算」「確認」に多くの作業時間が必要になるというデメリットがあります。
ミスやトラブルが発生しやすくなる
人の手が入れば入るほど、ミスやトラブルが発生する確率は高くなります。
例えば、タイムカードやエクセルの出勤簿を手で集計する時や、その勤怠データを元にエクセルで給与計算を行う時、あるいは給与計算ソフトにデータを手入力する時、さらには支給額をオンラインバンキングに手入力する時など、「手入力」が発生するタイミングイコール、ミスが発生しやすくなるポイントです。
また、勤怠管理や給与計算をエクセルで行っている場合、法改正等国のルールに対応できていないままの可能性が高くなります。
人為的な計算ミスだけでなく、労働基準法に違反してしまうリスクもあるのです。
作業に手間がかかる
先ほどは「人の手が入るとその分ミスが発生しやすくなる」とお伝えしましたが、当然ながら人の手が介入する部分はそれだけ手作業の時間がかかります。
手集計・手入力に毎月どれくらいの時間がかかっているでしょうか?
中小企業においては給与計算担当者が一人だけであることも珍しくなく、給与計算のために毎月のように残業している……という声もよく伺うのが実情です。
そして当然ながら、担当者の負担が大きくなることで先述のようなミスが発生する可能性が高まるという悪循環が生まれてしまいます。
特定の従業員しか扱えない
給与計算では、労働基準法や税務関係などの専門的な知識が必要となります。
そのため、担当者は常に最新の知識を身につけなければなりません。
また、従業員の給与情報は秘匿性が高く、誰にでも任せられる業務ではないため、専門知識が必要なことと合わせてどうしても属人的な業務になってしまいがちです。
御社では、十年以上前からずっと同じベテラン社員が給与計算を担当しているという状態になっていないでしょうか?
もしそうなっているのであれば、その担当者が急に出社できなくなった場合や、退職をしたときの対応を考えておく必要があります。
法律では労働時間の計算がどのように決められているのか、効率良く運用するにはどのような方法があるのかについてはこちら!
▼時給を15分単位で計算する際の注意点・正しい勤怠の計算方法
給与計算の課題は「クラウド勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携」で解決できる!
アナログな勤怠管理や給与計算方法の場合、「ミスやトラブルが発生しやすくなる」「作業に時間がかかる」「特定の従業員しか扱えない」というデメリットがあることをお伝えしました。
これらの課題はクラウド型の勤怠管理システムと、それと連携できるクラウド型の給与計算ソフトで解決可能です。
クラウド型勤怠管理システムとは
クラウド型の勤怠管理システムとは、オンライン上で従業員の勤怠情報を管理するためのシステムです。
単純な労働時間だけではなく、残業時間や有給休暇日数なども管理できます。
勤怠管理システムを利用することで、毎月の集計業務を削減でき、バックオフィス業務の負担軽減につながります。
PCはもちろん、スマートフォンやiPad等を使って「いつでも・どこでも」打刻でき、顔認証や静脈・指紋認証等本人しか打刻を行うことができない仕組みが整っています。
また、勤怠管理システムで打刻時間を改ざんした場合には履歴が残るため、他の勤怠管理ツールの欠点である不正リスクの対策も可能です。
WEB勤怠管理システムのメリットやデメリット、導入に向いている企業についてはこちら!
▼WEB勤怠管理システムで正確・効率的な勤怠管理を!KING OF TIMEがおすすめ
クラウド型給与計算ソフトとは
クラウド型給与計算ソフトは、従業員の勤怠情報を基に自動で給与計算を行うシステムです。
あらかじめ従業員ごとの基本給や手当を登録し、どの勤怠項目を使って計算を行うかを設定しておくことで、支給額や控除額を自動計算します。
また、給与計算だけではなく、各種税金や保険料の算出まで可能なため、エクセル等をつかって手動で給与計算を行うときに比べ、大幅な業務効率化を実現できます。
クラウド型のため利用できる端末を制限されることがなく、社内はもちろんリモートワークであっても給与計算を行うことが可能となります。
クラウド型勤怠管理システムからワンクリックで勤怠データを取り込めるものもあり、勤怠の締めから給与計算をスムーズに行うことができます。
給与明細もWEBから確認可能で、印刷して配布する手間から解放されます。
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる3つのメリット
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させることで、さまざまなメリットを得ることができます。
もちろんエクセルや紙のタイムカードと比較すれば導入コストはかかりますが、担当者の時間コストも含めて検討すれば、長期的には勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させて運用する方がコスト面でのメリットも大きくなるでしょう。
このセクションでは、冒頭でお伝えした給与計算の課題と比較して、勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携することでどんなメリットがあるのかを解説します。
勤怠管理システムのデータを元に自動で給与計算ができる
連携によって勤怠管理システムのデータをワンクリックで給与計算ソフトに取り込めるため、手入力不要で給与計算をスムーズに行うことができます。
個人別に各種手当の設定もできるため、各従業員に合わせた給与計算が可能です。
データの入力が自動化され、その後の計算も自動的に行われることで、人為的な計算ミスの防止につながります。
経理や人事などのバックオフィスの負担を軽減できる
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させることで、勤怠締日以降いつも忙しかった経理や人事などのバックオフィス担当者の負担を軽減できます。
自動入力・自動計算により正しい数字が入力されているか、正しく計算されているかの確認が不要になるだけでなく、給与振込のデータもワンクリックで書き出しできるため振込時の上長によるチェックも必要なくなります。
給与計算期間のバックオフィス担当者の残業が常態化している企業も、業務効率化による勤務時間の削減が見込めます。
データの保存もクラウドサーバーで行えるため、書類の保管も必要ありません。
調査等で必要になった時に出力するか、直接給与計算ソフトの中を確認してもらえば良いのです。
法改正にも自動でアップデートで対応して給与計算ができる
勤怠時間の算出ルールや税金や給与の算出方法は、法改正によって変わることがあります。
エクセルや、購入後更新の無い給与計算ソフトで管理している場合、法律によって計算方法が変更になると結局担当者が手動で計算しなければいけません。
また、オンプレミス型の給与計算ソフトの場合には、送られてきた更新用のディスクを取り込んで給与計算ソフトに適用する等、能動的に対応する必要があります。
しかし、クラウド型の勤怠管理システムやクラウド型の給与計算ソフトであれば、必要なタイミングで自動的にアップデートを行い、法改正に対応した形で勤怠管理や給与計算を実施することが可能です。
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる方法
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる方法は、「クラウド上での連携」がおすすめです。
クラウド上で相互に連携できれば、ワンクリックで勤怠データを取り込むことが可能となります。
ただし、中にはクラウド上での連携に対応していない勤怠管理システムや給与計算ソフトもあるため、その場合は「CSV出力」を使うことになります。
CSVを使って連携する
勤怠管理システムで集計したデータは、CSVとして出力して、給与計算ソフトに取り込むことが可能です。
そうすれば、あとは給与計算ソフトが自動で給与計算を行ってくれます。
CSV出力のメリットは、操作が難しくないことと、ほとんど全ての給与計算ソフトに対応しているという点です。
その一方でCSV出力には、出力してから給与計算ソフトに取り込む間に、データの改ざんが行われる可能性があるというデメリットがあります。
また、出力したデータを給与計算ソフトに取り込む手間はどうしてもかかってしまいます。
クラウド上で連携する
クラウド上で勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携を行えば、CSV出力のようにデータが改ざんされる心配はありません。
また、自動で連携が完了するため、データを取り込む手間も不要です。
クラウド上での連携に対応している勤怠管理システムと給与計算ソフトであれば、こちらの方法がおすすめです。
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させている事例
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させるメリットと方法がわかったところで、連携することで実際に効果が出ている事例をご紹介します!
製造・飲食業の導入事例
▼クラフトビール「伊勢角屋麦酒」醸造メーカーの挑戦!KING OF TIMEで勤怠管理にかかる時間を月3日短縮!
有限会社二軒茶屋餅角屋本店さまは、クラフトビールで数々の賞を受賞している三重県伊勢市の企業さまです。
アルバイトやパートの方を加えると従業員数は約100人にも上り、その内訳は20代の学生アルバイトから70代の高齢パートまで、かなり幅広いのが特徴です。
アナログな勤怠管理・給与計算による課題を解決するために勤怠管理システムと給与計算ソフトを導入、ふたつを連携させることで月3日の業務時間を短縮することができました。
かつては期日に追われて行っていた勤怠の締めや給与計算が、今では転記や集計の確認、印刷や袋詰め、配布といった物理的な業務がほとんどなくなり、ストレスなく処理ができているとのことでした。
建築業の導入事例
▼KING OF TIMEとMoney Forwardクラウド給与で勤怠管理と給与計算を一気に効率化!
三重県伊勢市・明和町に二つの事務所を構えるなかむら建設株式会社さまは、元々タイムカードで勤怠管理を行い、給与計算はエクエルで実施していましたが、担当者が属人的に行っていた勤怠集計ルールや給与計算ルールをそれぞれのシステムに設定として落とし込むことで、これまで手計算で調整していた集計をほぼ自動化することができました。
保険料率等は自動で更新されるため、従業員の給与から控除する金額を間違える心配もなく、事務所勤務の方と現場勤務の方で適用する労働保険の料率が異なることが多いなかむら建設株式会社さまのような建築業であっても、事業所を複数設定することで計算を自動化することができます。
それぞれのツールを連携させることで、タイムカード作成・回収コストや、勤怠の集計・給与の計算を行う時間、給与明細を配布する手間がなくなり、バックオフィス業務の効率化を実現できたのです。
給与計算ソフトと連携させる勤怠管理システムはKING OF TIMEがおすすめ
給与計算ソフトと連携できる勤怠管理システムとしておすすめなのが「KING OF TIME」です。
KING OF TIMEは、市場シェアNo.1のクラウド勤怠管理システムで、主要な給与計算ソフトに対応しています。
CSV形式の従業員データや管理者データ、スケジュールデータなどを取り込むことができ、給与計算のための月別データや、各従業員のタイムカードデータの出力が可能です。
人事労務freee、MFクラウド給与とはシステム連携しているため、ファイル出力の必要がなく、より効率的に給与計算を行うことができます。
株式会社コムデックでは、クラウド勤怠管理システムも給与計算ソフトも、導入から運用までサポートを行っておりますので、導入の切り替え作業に不安がある企業様もご安心ください。
勤怠管理システムと連携して、給与計算をミスなく効率的に行いたいという担当者の方はお気軽にお問い合わせください。
テレワークにおける勤怠管理の方法とポイントについてはこちら!
▼テレワークでの勤怠管理はどうする?3つの課題と解決方法を解説
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