kintoneでスケジュール管理を効率化!便利なプラグインもご紹介|人材育成事業 メイクカンパニー合同会社さまのアプリ開発事例
仕事をする上で欠かせないスケジュール管理。
一口にスケジュール管理といっても、社員全体、案件ごと、場合によっては協力会社のスケジュールなども管理しなくてはなりません。
エクセルや紙でのスケジュール管理は、作成・変更・共有に手間がかかります。
また、複数のエクセルシートや紙に情報が散らばって、トラブルになることも。
今回は、エクセルでのスケジュール管理をkintone化し、さらに便利なプラグインを使うことで業務を大きく効率化した事例をご紹介します!
kintoneでのスケジュール管理に興味のある企業さまは必見です。
目次
講師別、授業別…スケジュール管理のエクセルが乱立
三重県松阪市にある人材育成業 メイクカンパニー合同会社さまは「人財」の育成を通して個人や組織、企業をサポートされている人材育成事業の企業さまです。
介護人材の育成カリキュラムを主としてハローワークやポリテクセンターとも連携し、育成から就職支援まで対応可能であることを強みとされています。
そんなメイクカンパニー合同会社さまでは、管理すべきスケジュールの多さに頭を悩ませていました。
メイクカンパニー合同会社さまで実施するカリキュラムは複数あり、それぞれ一定の期間で決まった時間に授業を行います。
各授業には外部の講師を割り当てる必要があるため、メイクカンパニー合同会社さまでは以下のスケジュール管理表を別々に作成していました。
メイクカンパニー合同会社さまで作成していたスケジュール管理表
- 講師ごとのスケジュール表
- 授業科目ごとのスケジュール表
この二つのスケジュール管理表が、講師分、授業科目分出来上がるためその数は膨大です。
また、必要な授業にきちんと講師が割り当てられているかを確認するためには、両方のスケジュール表を開いて確認する必要がありました。
授業のスケジュールに変更があると、双方のエクセルシートを更新し、印刷して掲示しなおす、という作業が発生します。
こういった作業に手間と時間がかかって重要な業務を圧迫したり、エクセルファイルにアクセスできる担当者しか作業ができず最新版の掲出まで時間がかかってトラブルがおこったり、といったことに繋がりかねません。
加えて、各科目、各講師ごとに予定表を作成していることから、講師や教室のダブルブッキングや更新漏れも発生しやすい状況でした。
スケジュール管理を効率化したい!kintoneアプリに求めることとは?
メイクカンパニー合同会社さまの講座は資格取得を目指すものが多く、生徒さんにカリキュラムに沿って抜け漏れなく授業を受けてもらうしてもらう必要があります。
事務的なミスやスケジュール管理関連業務の時間を減らし、生徒さんへのフォローなどにもっと時間を使っていきたいというご要望もあり、メイクカンパニー合同会社さまではkintone(キントーン)を導入することになりました。
kintoneでは、一つのデータをいくつもの切り口で見たいように表示することができます。
そのため、今回メイクカンパニー合同会社様が希望されているような「全体の授業スケジュール」「授業科目ごとのスケジュール」「講師ごとのスケジュール」をひとつのアプリ内で表現することができると考えたのです。
メイクカンパニー合同会社さまのスケジュール管理を構築する上でのご要望は大きく以下の3点です。
- 授業スケジュールを必要に応じてバランスよく組み、講師の予定を抑えたい
- 生徒さんに必要な授業を抜け漏れなく受講してもらいたい
- 変更や修正があった場合の作業をスムーズに進めたい
これらのポイントを満たすkintoneアプリを作成するため、まずはエクセルで管理していた内容を洗い出し、そのままアプリに移行する部分やこれを期に統合する部分を検討、文言の統一やわかりやすい項目タイトルを決めていきました。
スケジュールマスタで講座別に必要な授業を管理、プラグインで一括コピー
まずはじめに作成したのは、スケジュールの元となる講座ごとのカリキュラムのマスタ「日程表マスタ」です。
カリキュラムは複数の授業科目で構成されており、ひとつも漏れなく実施する必要があります。
これらの授業の予定をひとつひとつ手動で登録していくのは大変ですが、kintoneでマスタを作成しておけばマスタアプリからスケジュール管理アプリに一括で予定を展開することができます。
メイクカンパニー合同会社さまの場合には、講座ごとに登録すべき授業の予定が異なるため、まずは「日程表マスタ」としてそのカリキュラム内のすべての授業をテーブル形式で登録できるようにアプリを作成しました。
メイクカンパニー合同会社さまの場合には、作成したマスタアプリから直接スケジュールに展開するのではなく、一旦カリキュラムの予定管理のために作成した「管理アプリ」にルックアップでコピーしてくる形としました。
一度管理アプリを挟む理由としては、カリキュラムの内容は同じでも、講座の実施教室、期間が異なるためです。
ここで、kintoneを使ったことがある方は「おや?」と思うかもしれません。
kintoneにはルックアップという他のアプリに登録されている情報を参照してデータを取得(コピー)できる機能がありますが、テーブルに登録されたデータはルックアップしてくることができないのです。
そこで活躍するのが無料の「ルックアップ内サブテーブルコピープラグイン」。
このプラグインを使うことで、標準機能では難しいテーブル内のデータもコピーしてくることができます。
管理アプリのテーブルデータから、スケジュール管理用のアプリに一括で予定を登録するのには「テーブルデータコピープラグイン」を活用し、「管理アプリ」内の「日程表へ予定を展開する」ボタンを押せば「日程表アプリ」に各レコードが展開され、1レコード=1授業として扱えるようにしました。
一括で登録された予定は、以下のような形となります。
kintoneと無料プラグインを組み合わせ、「日程表マスタ」には各講座カリキュラムに沿った授業一覧を持たせて、そのデータを使って「日程表アプリ」でスケジュール管理する、という仕組みができあがりました。
カレンダーPlusリソース別表示で脱エクセル!
「日程表アプリ」では、マスタから展開した各講座の授業ひとつひとつの予定を一覧で確認できる状態となりました。
kintoneの標準機能では、日付または日時フィールドのあるレコードのカレンダー表示が可能で、月間カレンダーの該当日にレコードが箇条書き表示されます。
しかし、日ごとや週ごとの表示、予定の色分け表示はできません。
また、人ごとや案件ごとといった形で予定を確認したい場合は、毎回絞り込んだり、あらかじめ一覧設定したりする必要があります。
標準機能のカレンダーでできることはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで予定をカレンダーに表示したい!標準機能でできること・できないことを解説
メイクカンパニー合同会社さまでは、講師ごと、授業科目ごとといった切り口でのスケジュール管理が重要になるため、プラグイン「カレンダーPlus」を採用することにしました。
無料でも利用できるカレンダーPlusプラグインは予定の色分け表示が可能で、月別・週別・日別など表示粒度を変えてスケジュールを見ることができ、さらに人ごとや案件ごとの予定を確認できる「リソース別表示」機能が備わっています。
カレンダーPlusプラグインの特徴や使い方、便利な活用方法はこちらの記事で解説しています!
▼無料で使える!kintoneカレンダーPlusプラグインの使い方
「日程表アプリ」にカレンダーPlusプラグインを入れて、リソース別表示の設定を行うことで、講師ごと、授業科目ごとのスケジュールがスムーズに確認できるようになりました。
カレンダーPlusを採用するメリットはほかにもあります。
例えば、ひとつひとつの授業予定レコードが管理アプリから展開された段階では、まだ授業を担当する講師が割り当てられていないため「講師名未設定」のところに表示されます。
講師との予定調整ができたら、未設定のところにある予定をドラッグ&ドロップで担当講師の行へ移動させれば、自動でそのレコードに講師名が登録されます。
講師登録のためだけに各レコードを開いて作業する必要がなく、カレンダー上で講師別の予定を見ながら作業ができるためダブルブッキングの心配もありません。
また、他の講座とのバランスを考慮したり、使用教室ごとの色分けによって教室のダブルブッキングを防いだりといったスケジュール管理が可能になりました。
スケジュール管理をkintone化するポイントとメリット
こうして、カレンダーPlusプラグインなどの活用により、メイクカンパニー合同会社さまの業務に沿ったスケジュール管理用のkintoneアプリができあがりました。
今回のスケジュール管理kintone化におけるポイントは、ある程度決まっている「予定のセット」はマスタ化することと、プラグインで予定レコードを一括で登録すること、そしてリソース別表示でひとつの情報をさまざまな視点から見られるようにすることです。
スケジュール管理のkintone化により、エクセルで管理していた時と比べて以下のようなメリットがあったとのことです。
- 講師ごと、授業科目ごとなど確認したい切り口でパッと表示でき、スケジュール管理が効率化
- スケジュール変更の際はひとつを変更するだけでよく、作業時間は半分に!
(日時変更や講師決定後登録の作業はDrag & DropでOK) - 講座情報がマスタ化され、担当者以外でもスケジュールが登録・修正できるようになった
- バランスの良いスケジュールが組める上、ダブルブッキングなども防げる
カレンダーPlusをはじめとする複数のプラグインの活用によって、以前使っていたエクセルよりもスムーズに管理できる状態となり、スケジュール管理関連業務にかかる時間は短縮。
生徒さんへのフォローなどに余裕をもってあたることができるようになりました。
情報共有もkintoneで?脱エクセルで広がる効率化
複数のエクセルシートを使っておこなっていたスケジュール管理をkintone化することにより業務効率が改善し、スケジュールを組むうえで起こりがちなトラブルも起こりにくい仕組みができたメイクカンパニー合同会社さま。
スケジュールのデジタル化を機に、今後は外部の講師にもkintoneで管理しているスケジュールを共有したいと考えています。
例えば、kintoneアカウントを持っていない相手にも、こちらが見せたいデータを見せたい形式で表示できるプラグイン「じぶんページ」などを活用することを検討中です。
kintoneとプラグインの活用で、脱エクセルできると業務を効率よくできるだけではなく、手間をかけるべき業務に時間を使えたり、関連業務へも効率化が広がったりとメリットはたくさんあります。
御社がもし今スケジュール管理にエクセルや無料のアプリなどを利用しているのであれば、kintone化してみてはいかがでしょうか?
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